広島・モンテロ オレが4番打!来日初タイムリー 強烈打球に“007”も警戒「対応力があるね」
「広島紅白戦、白組2-5紅組」(10日、天福球場)
俺が4番だ!広島の新外国人、エレフリス・モンテロ内野手(26)が10日、今キャンプ2度目の紅白戦で来日初適時打をマークした。紅組の「4番・DH」で出場。七回に強烈な中前適時打を放ち、実力の片りんを示した。追い込まれてからの一打を目にした他球団の“007”も、対応力の高さを警戒。中軸候補として期待される大砲が、状態を上げている。
火を噴くような打球が中前で弾んだ。降り注ぐ大歓声を背に受け、モンテロがゆっくりと走り出す。4番の仕事を遂行した新助っ人は、振り返る口調もなめらかだった。
「めっちゃ良かった。自分の打撃のリズムがだんだん戻ってきている。配球の読みもすごくいい感じだよ」
待望の一打が飛び出したのは七回だ。無死一、三塁でこの日3度目の打席へ。3年目右腕・日高に対し、追い込まれるも「どういう攻め方をしてくるのか前の打者を見ている。配球のアイデアは持っている」と頭は冷静だった。カウント1-2から外角の変化球にうまく対応。長い手を伸ばし、中前に運んだ。9日の“来日初安打”に続き“来日初適時打”をマーク。「いい当たりが飛んだね」と自画自賛の一本だった。
2戦連続安打となる強烈な打球を目にした新井監督も合格点を与えた。「いいバランスで振っていた。いいもの見せてくれている」と高評価。モンテロ、ファビアンの両助っ人から「打席に立ちたい」と希望があったことを明かし、「どんどん意欲的に(打席に)立ってもらって、肌で感じてもらえれば。いいことだと思いますよ」と積極的な姿勢を歓迎した。
他球団の偵察部隊も警戒心を強めた。阪神・千原スコアラーは「ガンガン引っ張るんじゃなくて、センターに打てる打者」と分析。DeNAの新沼プロスカウトも「打撃練習からセンターを意識している。対応力があるね」と豪快さと柔らかさを兼ね備えたスイングに目を光らせた。
グラウンド外でも充実の時間を過ごしている。日南市内の焼き肉屋に矢野、坂倉らと訪れるなど、計3度も足を運んだ。「宮崎牛も全部、なんでも食べた」と笑顔。初の日本でのキャンプを、しっかり堪能している。
チームは11日に日南での1軍キャンプを打ち上げ、13日から沖縄へと拠点を移す。15日にはヤクルトとの練習試合が予定されるなど、対外試合が多く組み込まれている。「早く(試合を)始めてほしい。相手投手を早く見たい。自分の中では、打点をたくさん挙げたい。チームが勝つために貢献したい」とモンテロ。新4番候補が、鯉党の期待に結果で応えていく。
◇エレフリス・モンテロ(Elehuris Montero)1998年8月17日生まれ、26歳。ドミニカ共和国出身。190センチ、106キロ。右投げ右打ち。内野手。14年にカージナルスと契約。21年にロッキーズに移籍して22年メジャーデビュー。メジャー通算205試合で21本塁打。マイナー通算106本塁打。24年は67試合で打率・205、4本塁打、28打点。




