【岡義朗氏の眼】広島・九里「好投」で済ませてほしくない6回2失点
「広島1-2阪神」(3日、マツダスタジアム)
広島は大竹を攻め切れず3連敗。散発の3安打に終わり、今季4度目の3連敗で貯金が6まで減った。先発の九里亜蓮投手は佐藤輝にソロ2発を浴び6回2失点。自身の連勝が4でストップした。デイリースポーツ評論家の岡義朗氏は佐藤輝の2本目のホームランを「絶対にダメ」と厳しく指摘した。
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九里は6回2失点と、数字だけを見れば先発の役割を果たしたと評価する人もいるだろう。しかし、佐藤輝に許した2本目のホームランに関しては「絶対にダメだった」と断言したい。
相手投手は広島戦で負け知らずの大竹。この日も苦戦したが五回、味方が同点としてくれた。その直後だ。無死一塁から併殺で2死無走者。そこで佐藤輝を迎えたが、これは絶対に長打を防ぐ必要がある。
序盤から広島バッテリーは変化球をいつもより増やして、阪神打線のつながりをうまく断っていた。そこまでは、キャッチャー・石原にも「いいリードだった」と言ってやりたい。
しかし、もちろん一発を避けたい思いはあったにせよ、結果として佐藤輝に決勝本塁打を許してしまった事実は残る。
続く打者に長打力がないことを考えても、あの場面は「フォアボールでもいい」くらいの発想で投げていくべきだった。これがシーズン終盤になれば、もっと大きな傷口となりかねない1球だ。そこをバッテリーは教訓としたい。




