新井カープ「よく頑張った」執念ドロー 救援陣踏ん張った7人0封リレー 打線無得点も「いい反応」

 延長12回、中前打を放った坂倉を出迎える新井監督(撮影・市尻達拡)
 1回、右越え三塁打を放つ野間
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 「広島0-0巨人」(19日、マツダスタジアム)

 広島は投手陣が踏ん張り、延長十二回の末、今季初の引き分けに持ち込んだ。先発・九里が6回無失点の力投。リリーフ陣も計7人が奮闘し、巨人打線の前に立ちはだかった。打線は戸郷から得点を奪えなかったが、新井貴浩監督(47)は各打者の対応をプラスに捉えた。今季5度目の対戦となる20日こそ巨人戦初勝利をつかみ取る。

 スタンドに残った鯉党が、最後の望みを託して声援を送る。延長十二回2死一塁。代走・羽月がけん制に誘い出され、3時間58分の熱戦は幕を閉じた。新井監督は「こちらはどんどん行けと言っている。あそこは勇気を持ってトライした結果」と若鯉の積極性を責めることはなかった。負けなかったことに価値がある執念のドローだ。

 先発・九里は6回無失点の力投で味方の援護を懸命に待った。前回12日は敵地・東京ドームで先発して5回2/3を9失点。自己ワーストの自責点9と屈辱を味わった中、1週間後のマウンドで意地を見せた。「本人も気合が入っていたし、粘り強く彼らしい投球だった」と指揮官。六回1死一塁では岡本和の三塁線への打球に小園が飛び込んでグラブに収めて三ゴロに打ち取るなど、バックも好守でもり立てた。

 後を受けた中継ぎ陣も、バトンをつないだ。七回の矢崎から無失点リレー。八回は島内が坂本、門脇、岡本和と強力な顔ぶれを三者凡退に料理した。延長十回1死一、二塁では益田が坂本を空振り三振。ここで塹江にスイッチすると、左腕は門脇を中飛に仕留めて勝ち越しを許さなかった。

 しのいで粘って1点を与えない各自の踏ん張りに、場内からは何度も拍手が注がれた。新井監督も「ブルペンも本当によく頑張ったと思います」と、決定打を許さなかったリリーバーたちを称賛した。攻撃陣も無得点に終わったが、決して悲観する内容ではない。

 2試合続けて3番に入った野間は初回2死で右翼フェンス直撃の三塁打で好機を演出。四回1死では投手強襲の内野安打で今季6度目の複数安打をマークした。打率は・327となり、セ・リーグ2位に浮上。好調さが頼もしい限りだ。

 新井監督は打線全体に対し「チャンスは(つくっていた)ね。捉えた当たりが正面にいったり不運な面もあったけど、相手もいい投手なので。なかなか難しい中で、各自がいい反応をしていた」と前向きに振り返った。

 九回先頭では4番・堂林に代打・田中を送り「相手、状況、イニングを見ながら、できることをやろうという感じかな」と勝負手を打った意図を説明した。投打ともに、各自が歯を食いしばった一戦は必ず次戦につながる。20日こそ巨人相手に、今季初の白星をたぐり寄せる。

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