広島・床田 圧巻5回1安打0封!新たな武器スライダー&パーム操りOP戦10回無失点 「『負けない』というのはできる」

 6回、帽子をずらしながら力投する床田
 5回無失点で明るい表情の床田(撮影・市尻達拡)
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 「オープン戦、ソフトバンク5-1広島」(23日、ペイペイドーム)

 広島はソフトバンクに完敗を喫し、4年連続のオープン戦負け越しが決まった。その中での収穫は、床田寛樹投手(29)の好投。2番手で四回から登板し、5回1安打無失点と圧巻のパフォーマンスを披露した。これでオープン戦は計10回無失点。開幕2カード目、4月2日・ヤクルト戦(マツダ)での先発が見込まれる左腕が、万全の状態で本番に挑む。

 サクサクと片付けていった。敵地のマウンドで淡々と腕を振り、床田がタカ打線の前に堂々の仁王立ち。予定していた球数を費やせなかったのは、好投が際立ったからこそ。「もう少し球数を増やそうかなとも思ったけど、それで変に四球を出して打たれるより、少ない球数でいけて良かった」と笑顔で振り返った。

 100球程度を投げるプランで登板。だが、1イニング目を10球で終えると、続く五回はわずか11球で三者凡退。六、七回は得点圏に走者を背負いながらも、要所をきっちりと締めた。

 許した安打は1本のみと、シーズン本番に向けてまた一つ階段を上がった60球。「満遍なく全球種でカウントを取れた。ピンチらしいピンチはなかったけど、得点圏で踏ん張れたのは良かった」。オープン戦とはいえ、相手のチャンスで決定打を許さなかったことは何よりの収穫になる。

 前回からの修正もしっかりと施した。14日・日本ハム戦ではスライダーの軌道が「何か縦に落ちていました」とカーブ気味になっていた。それを踏まえて狙いどころを変え「投げ方もひねりを加えた。最初はストライクが取れない部分はあったけど、途中から取れたので」と試合中に修正できた点をプラスに捉えた。

 昨季まで、決して投球全体の割合で多くはなかったスライダー。精度向上へ、工夫を凝らして投球を組み立てる武器になれば、新たな引き出しにもなる。軸となるツーシームだけに偏らないことが今季のテーマ。「結局ツーシームに頼っちゃうところもあるので、他(の変化球)で勝負できるようにしたいなとは思います」。スライダーと並び、パームも有効に活用していける手応えが残った。

 七回1死二塁では、そのパームで三森を空振り三振。八回2死の場面でも同じ球種で栗原のバットに空を切らせた。直前に投げた直球はギアを入れて147キロ。「最後は真っすぐも力を入れて投げましたし、パームも(打者が)いい反応をしてくれていた。ああいうのを、シーズン中にできれば」と緩急自在の投球を本番でも示していく。

 オープン戦は防御率0・00で締めた。「勝ち負けは自分では付けられない(左右できない)けど、『負けない』というのはできると思う。何とか負けないように頑張りたい」。高まる期待に応える準備を整えていく。

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