カープ久保 2年目の飛躍へ猛アピール 打撃→「始動早めて収穫」 守備→「可能性広げる」二塁挑戦中
「広島紅白戦、白組5-2紅組」(11日、天福球場)
来季2年目を迎える広島・久保修外野手(23)が11日、紅白戦でアピールした。五回に遠藤から左前打を放つと、九回は内野安打で出塁。打撃フォームを改良している取り組みの成果を実戦で示した。現在は本職ではない二塁の守備にも挑戦中。まずは来春キャンプの1軍スタートを目標に鍛錬を積み、飛躍につなげていく。
確かな成長曲線をグラウンド上で描いた。久保は五回2死一塁で遠藤から左前にはじき返すと、九回無死一、二塁ではしぶとく三遊間へ運び遊撃への内野安打を記録。「大卒で入団したから即戦力として見られている。走攻守で勝負できる部分を増やしていきたい」と鼻息を荒くした。
参加したフェニックス・リーグから打撃改良に着手。「ストライクの球に、差されていた。始動を早めると収穫があった」。相手投手が何を投げてくるか、探り探りの状態を脱して兆しをつかみつつある。新井監督も「打撃もかなり良くなっている。バットの出方も良く、実戦でいいモノを見せてくれている」とうなずいた。
今キャンプ中の紅白戦は3試合。久保は全試合「1番・二塁」で先発出場している。俊足強肩の外野手だが、高校1年まで遊撃手。9月中旬から二塁に挑戦しており、指揮官は「秋のキャンプなので、可能性を広げるためにも内野に挑戦しようという形。肩の強さ、走力に定評があるけど、試合に出ないと彼の良さを発揮する場所がない」と説明した。
本職の外野に加えて二塁も守れる多様さを、チームは求めるわけではない。「ユーティリティー(な選手)にしようとは思ってない」と新井監督。久保は「外野だけだと打たないと出られない。幅を広げてもらえることはプラス」と意気に感じている。
初回には林の痛烈な打球を体で止めるも、一塁送球が大きくそれて失策を記録。「捕ってから慌てないようにと思ったが、(体が)横振りになった。丁寧になり過ぎると送球が安定しない」と課題を挙げた。小窪内野守備走塁コーチは「(二塁を守って)新たな発見があれば。何とかしてやりたい」と若手のチャレンジを惜しみなくサポートする。
二塁を守るようになり「すごく周りを見るようになった」と久保。次に予測されるプレーの準備を想定し、日々勉強を重ね「今、自分が一番下手だと思って取り組んでいる」と話す。今季は1軍での出場がなし。まず目指すのは来春1軍キャンプの切符。さらに成長し、来季こそ上の舞台に上がる。
◆久保 修(くぼ・しゅう)2000年9月29日生まれ、23歳。大阪府出身。181センチ、82キロ。右投げ右打ち。外野手。石見智翠館、大阪観光大を経て2022年度ドラフト7位で広島入団。1軍出場なし。俊足と強肩が魅力。





