カープ栗林 宝刀フォーク磨き直す 掲げた完全復活プラン「もう一度いいものにしたい」
広島・栗林良吏投手(27)は3日、マツダスタジアムで自主練習を行った。今季はWBCでの腰椎椎間板症、シーズンでも右内転筋の張りで離脱した影響もあり、満足な成績を残せなかった。その反省からオフは体のメンテナンスに力を入れるとともに、“伝家の宝刀”と呼ばれたフォークの磨き直しに時間をかけるプランを明かした。
栗林にとってプロ3年目は満足のいくシーズンではなかった。自己最多の55試合に登板した一方、3勝7敗18セーブ、15ホールド、防御率2・92。3月のWBCは腰の張りで離脱。チームに合流し、開幕に合わせたものの万全ではなく、4月末に右足内転筋の張りで出場選手登録抹消。新人から守り続けてきた守護神の座も一度は失った。
シーズンが終わって来季の完全復活に向けて技術、肉体の両面で対策を練った。まずは技術。現在は若手中心の秋季練習には参加せず、自主トレを続けている。テーマは“伝家の宝刀”フォークの磨き直しだ。
「フォークが1年を通して良くなくて、自分の求める成績を残すことできなかった。このオフはフォークをもう一度いいものにできるようにしたい。いろんな人に聞きながらやれたら」
今季は球種構成でフォークは29%。昨季の33・9%から大きく下げ、比率は3年目で最低となった(データは共同通信デジタル)。これまでなら決まっていたボールが見送られ、ファウルで逃げられ、次第に選択肢から外されていった。
このオフはフォークを再び、決め球として使えるように、動作解析など科学の力も利用して徹底的に見直すという。
「今年、真っすぐ、カーブは良くなった。フォークはまったく使えなかったので、しっかり使えるようになればカットボールも入れて4球種で勝負できる。持っている4球種すべてを高いレベルで使えるようにしたい」
肉体面の対策も整えた。
「高校(愛知黎明)の後輩が柔道整復師とはりの免許を持っているので体のバランスを診てもらいます。鍛えるだけじゃなくて、体のメンテナンスにも力を入れて、体のことも勉強しようと思います」
12月には地元・愛知県に戻って、体のチェックに時間をかける。年明けからは古巣であるトヨタ自動車での自主トレを計画している。原点に戻って、リベンジを目指す来季へのスタートを切る。





