広島・新井監督、惜敗も執念采配 6点差ひっくり返す意地の猛攻 交流戦V諦めない「試合の中で力を付けてきている」

 6回、上本の勝ち越し適時打で曽根が生還、驚異の粘りにガッツポーズの新井監督(左)と藤井ヘッド(撮影・田中太一)
 6回、勝ち越し適時打を放つ上本
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 「広島7-11楽天」(15日、マツダスタジアム)

 広島・新井貴浩監督(46)の執念采配で一度は6点差を逆転したが、最後に力尽きた。四回に代打・松山の2点適時打などで2点差に迫ると、六回には菊池の2点適時打で同点、代打・上本の適時打で一度は逆転。諦めない姿勢は示したが、八回に島内が再逆転を許した。交流戦はこれで4カード目の負け越しとなり、7勝8敗で最後の西武3連戦に向かうことになった。

 劇的勝利まであと2イニングだったが、届かなかった。それでも新井監督は無念の表情を浮かべながら、誰も責めることはなかった。

 「序盤から苦しい展開にはなったんですけど、ほんと頑張ってあの点差から、逆転してすごい、いい攻撃だったと思いますね。厳しい展開でしたけど、(リリーフ)投手が頑張ってくれたので野手の攻撃につながったと思います」

 三回までに6点のビハインド。そんな状況でも誰も諦めていなかった。そこに手応えを感じる。もちろん、指揮官も気持ちは同じ。打てる手はすべて打った。

 四回は坂倉の内野安打から末包死球、相手失策で1死満塁とすると、早くも切り札・松山を投入。期待に応えるように1ボールからの荘司のフォークを右線にはじき返す二塁打で2点を返した。菊池の遊ゴロの間に3点目。野間の適時打で2点差に迫った。

 六回には1死満塁とし、菊池の2点適時打で同点とすると代打・上本。ここも期待に応えて津留崎のカットボールを執念で左前打にし、ついに逆転した。

 「みんなでつないで作ったチャンスだったので、必死に食らいついていきました。勝ち越しにつながって良かったです」

 松山の今季の代打成績は21打数9安打、打率・429、11打点と驚異的な数字を残すが、上本も12打数6安打の打率5割とこちらも抜群の成績を残す。いずれも新井監督の起用の意図を選手たちが理解しているからこそ。

 粘ったが勝てなかった。これは事実。だが、指揮官が常々言うように「試合の中で力を付けてきている」のもまた事実だ。

 「みんな諦めてなかったですし、1回ひっくり返したというのは自信にしてもらいたい」

 交流戦は借金1に。残りは西武との3試合。「みんな頑張ってくれている。ラストカードを頑張りたい」。3季連続で最下位に沈み“鬼門”とまで言われた交流戦。ここで意地を見せて、パ相手でも勝てる強さを証明してみせる。

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