広島・秋山 決勝3ランでオリックス戦6年ぶり勝利 会心の一打に新井監督「本当に頼りになる」 5月勝ち越し

 7回、先制3ランを放ち新井監督(中央)に迎えられる秋山
 7回、先制3ランを放つ秋山(撮影・飯室逸平)
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 「オリックス1-3広島」(31日、京セラドーム大阪)

 広島・秋山翔吾外野手(35)が値千金の一発を放って勝利の立役者に輝いた。0-0の七回1死一、二塁で右越えに先制の3号3ラン。オリックス戦は2017年6月15日以来、2176日ぶりの勝利で同戦の連敗を13で止めた。チームも5月は13勝11敗で勝ち越し。6月戦線も白星を重ねていく。

 一直線に伸びた打球は失速することなく、右翼スタンドギリギリに吸い込まれた。ダイヤモンドを一周し、三塁を回ると秋山は声を上げて喜んだ。仲間の踏ん張りに応え、みんなを興奮と笑顔に包んだ決勝弾。漂いかけた嫌な流れに終止符を打ち「いい場面で回ってきたし、いいところで打てたかなと思います」と会心の一打を納得顔で振り返った。

 0-0の七回1死一、二塁で2番手・黒木の2球目を鋭く捉え、3号3ラン。初回、三回と凡退しており、特に三回は2死三塁で空振り三振と、好機で快音が出ていなかった。攻撃陣は二回から五回まで全て得点圏に走者を進めるも無得点。あと一本が出なかった苦境を、頼れるバットマンが打開してみせた。

 それでも、秋山は自身の活躍ではなく粘り強く相手打線を封じた味方バッテリーに目を向ける。「九里とサク(坂倉)があれだけ粘ってくれたおかげで、ああいうチャンスが回ってきたと思う」。

 さらに七回は無死一塁で代走・羽月が初球から二盗を仕掛けた。結果はアウトになったが「初球から仕掛けて『やっぱりすごいな』と思う選手の方が多いと思う。そこは悲観するところではない」と、若手の積極性にも力をもらった。

 新井監督も「何とか(走者を)返してくれと思っていたら最高の結果を出してくれた。本当に頼りになる」と賛辞を惜しまない。負ければ対オリックス戦14連敗となり、同一球団に対する球団ワーストに並んでいた中、不名誉な記録に別れを告げる1勝になった。

 秋山にとってはカープの一員として初めて臨む交流戦。チームは開催3季連続の最下位、4季連続負け越し中で何度も鬼門と言われてきた。ただ、過度に意識はしない。グラウンドに立ち、日々最善を尽くして目の前のプレーに全力を注ぐ。その積み重ねが勝利につながる道筋になる。

 「やれることは、目の前の試合に勝つということだけ。足元を見つめながらやりたい」と表情を引き締めた秋山。パ・リーグ相手でも、この男がいれば何も臆することはない。

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