ドラ5・河野 1軍再昇格へ「見つめ直す」左足のインステップ解消へ

 1軍での活躍が期待される河野(撮影・田中太一)
 実戦で力強い球を投げる河野
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 広島のドラフト5位・河野佳投手(21)が修正したフォームで1軍再昇格を目指している。4月21日に出場選手登録を抹消されて以降、インステップしていた左足の使い方をじっくり見直した。球威が戻り手応えがある。2軍では長い回を投げることでロングリリーフと先発のどちらの役割もこなせるように準備をしている。

 フォームを固め直すのが2軍でのテーマだ。河野は「1軍では自分のことが見えていなかった。もう一度、自分を見つめ直しています」と前を向いた。取り組むのは踏み出したときの左足の位置。インステップ解消だ。

 1軍では結果だけにこだわっていた。それでも球速が出なかったり、制球力を欠いていた。知らず知らずの間に、踏み込んだ左足が普段より一足半ほど三塁側になっていたことが原因だった。

 「もっと前でリリースしたかったけどできなかった。カットボールとかの軌道も違っていた」

 左足がインステップしたことで窮屈な投げ方になった。出場選手登録抹消前、最後の登板となった4月15日のヤクルト戦では最速が143キロ止まり。常時140キロ台後半を投げ込むが、球威不足は顕著だった。

 同月21日に2軍再調整が決定。1カ月近くじっくり自分と向き合うことで、本来のフォームに戻ってきた。5月11日のウエスタン阪神戦では最速146キロ。力強い直球が戻ってきた。

 求められる役割にも順応しようとしている。2軍では複数回を投げることで、先発やロングリリーフをこなせるように準備する。春季キャンプ中、新井監督は右腕の適性について「(先発、中継ぎ)両方ある」と話していた。大阪ガス時代にも先発を務めており、長い回を投げることは問題がない。

 即戦力として入団し開幕1軍をつかみ取った。3試合に登板した経験やブルペンでの準備の仕方、勝利だけにこだわる戦いの中に身を置いた毎日に強い刺激を受けた。

 「やっぱり早く1軍で投げたい気持ちが強い。しっかりとアピールをして一日でも早く戻りたい」

 取り戻した球威がある直球のように、1軍再昇格へ力強く進んでいく。

 ◇河野 佳(かわの・けい)2001年8月23日生まれ。兵庫県加古川市出身。投手。右投げ右打ち。身長175センチ、体重82キロ。小学5年時に広島に移り、中学時代は広島南シニアでプレー。広陵に進学し3年春のセンバツにエースとして出場。卒業後は大阪ガスに進み、2年目に最多勝、最優秀防御率、ベストナインの3冠。22年度ドラフト5位で広島に入団。

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