広島・新井監督 動いて今季リーグ初4発 2番・西川&5番に今季初先発の松山 新打線で今季最多11点!5割で5月へ
「巨人4-11広島」(30日、東京ドーム)
広島は今季最多の14安打11得点と打線が爆発し、同一カード3連敗を阻止した。新井貴浩監督(46)は今季初めてクリーンアップを変更。2番に西川、5番に松山を置いた。その2人が打点を挙げて、動きを見せた采配が奏功した。1試合4本塁打は今季リーグ初。勝率5割で3、4月を終えたチームが5月から上位浮上を目指す。
赤く染まった左翼スタンドが試合序盤からお祭り騒ぎになった。豪快な一発に、流れを引き寄せた適時打。活気を取り戻した赤ヘル打線は、簡単に好機を逃さない。今季初の2桁得点に、同じく今季初の1試合4本塁打。新井監督は「きょうは、まっちゃん(松山)にスタメンで頑張ってもらうということで龍馬が2番。打線がつながって得点できた」と満足げに振り返った。
松山を今季初スタメンで起用し、開幕から全試合で5番に座っていた西川を2番に据えた。「龍馬は何番でも適応できるし、バットもしっかり振れているから2番に持っていった」。試合前時点で、開幕スタメンのクリーンアップを固定し続けていたのは、12球団で広島のみ。動に転じた采配が、立ち上がりから吉と出た。
初回2死一、三塁から松山が一塁への適時内野安打。先制点をもぎ取ると、2点リードの四回は2死満塁から西川が左中間への2点適時二塁打を放った。展開的にも大きな価値があった一打。西川は「久々にチャンスで一本が出たので、良かった」。ベンチとファンの期待に“満点回答”してみせた。
本塁打も上本、秋山、マクブルーム、代打・磯村に飛び出して1試合4発。三回に2号ソロを放った秋山は2点リードの六回、2死満塁から中前への2点適時打を放ち、4戦連続マルチ安打とした。
一挙5得点の導火線となる快音。秋山は「あそこは(点を)取れるか取れないかで、たぶんゲーム展開が全然違った。一発で仕留められたことは良かった」。好機も演出できて走者もかえせる3番打者の存在感は、日を追うごとに増している。
今季は神宮での開幕3連敗から始まった。今カードも連敗中。関東でのビジターゲームは6戦目で初勝利。ビジターでは1試合平均2・4得点と元気のなかった攻撃陣が、敵地で目を覚ました。
新井監督は「きょうもたくさん来ていただいたファンの皆さんに今季初めて、関東で勝ちを見せることができた。すごくうれしい」と笑顔。3、4月を勝率5割で終えて5月戦線に臨む。こいのぼりの季節と波長を合わせるように、赤ヘルが上昇気流に乗っていく。
◆今季最多安打&本塁打&得点 広島の1試合14安打&4本塁打&11得点はいずれも今季最多。14安打は16安打した22年9月17日・DeNA戦以来。1試合4本塁打は、5本塁打した22年5月8日・DeNA戦以来とだった。また2桁得点は今季初で15得点した22年9月10日・ヤクルト戦以来。なお、この日でチームは4試合連続2桁安打となり6試合連続だった22年9月13日・阪神戦~同21日・阪神戦以来。





