カープ秋山ひとり気を吐くマルチ 盗塁失敗も悔いなし「強いチームには仕かけないと」
「ヤクルト4-0広島」(31日、神宮球場)
29年ぶりの開幕戦完封負けにあって、広島・秋山翔吾外野手(34)はマルチ安打とひとり気を吐いた。
初回2死。追い込まれながら小川の低めフォークを左前に落とす技ありの安打で23年のチーム初安打を記録。
が、続くマクブルームへの投球前に盗塁を企図するが、けん制で刺されてしまう(記録は盗塁死)。
七回1死では2ストライクから高めの142キロを左前にはじき返したが、後が続かない。結局、秋山の奮闘も実らず昨季の王者に完敗。「やっぱり開幕戦は緊張感あるし、(安打が)出ないよりは出た方が良い。これがうまくかみ合うところとか、いいところで打てるように明日頑張りたい」と悔しさをにじませた。
昨季途中にメジャーから広島へ移籍。カープの一員として初めて過ごすキャンプ、そして開幕戦。下馬評の低さも聞こえてくる中、苦しい戦いになることは覚悟していた。試合前の声出しではチームを鼓舞した。
「僕たちは家族ですから、喜怒哀楽、共有して。特に喜びのところね。人が打って、人がいいプレーして、そういうところで声かけて、どんどん盛り上げて。とにかく苦しいときも共有して、一つになって頑張っていきましょう。1年間、よろしくお願いしやす。さぁいこっ!」
盗塁失敗も攻めた結果。悔いはない。
「強いチームには仕かけていかないといけないという話もあった。ああいうところで怖がらずにどんどん行くようなチームカラーでやっていかないといけない。明日もチャンスがあればどんどん攻め込める。一個取り返したいと思います」
発展途上のチームと自負するからこそ、ベテランが失敗を恐れずに挑戦する姿を見せる。その先にチームの成長があると信じて、秋山はこれからも果敢に攻める。




