育成・木下 シンプルな打撃フォーム意識「1軍投手の球を打てなかった」

 広島の育成・木下元秀外野手(21)がシンプルな打撃フォームの習得を目指している。春季キャンプは1軍スタートながら結果を残せず、沖縄キャンプ行きの切符はつかむことができなかった。1軍投手の投球に対応するために無駄な動きをなくしていく。

 春季キャンプを1軍でスタートしたからこそ、わかることができた現在地だ。木下は日南で過ごした15日間を経て自身の打撃を見つめ直した。新たに意識することは「シンプル」だ。

 「1軍投手の球を打てなかった。まだまだ無駄な動きが多い。シンプルにバットを出していって真っすぐ、変化球もはじき返せるようにしたい」

 体を大きく使い、力強いスイングをすることを前提にしながら、現在はバットをスムーズに出すことを心がける。「僕はタイミングの取り方がへたくそ」。ティー打撃から試行錯誤し目指す形を追い求めている。

 今春、初めて1軍春季キャンプに参加した。紅白戦は2試合で4打数1安打1打点。フリー打撃やシート打撃でも長打力をアピールできなかった。チームが沖縄キャンプに移るタイミングで2軍行きを告げられた。

 栗林のフォークにバットは空を切った。森浦のブレーキが効いたチェンジアップにも対応できなかった。悔しさが募った一方で、1軍投手の投球を体感できたことをプラスに捉える。

 「ああいう球を打てるようになれば1軍で出場できる打者になれる。あの球を打つためにどうすればいいかを(2軍降格後は)考えてずっとやってきた」

 1軍キャンプ参加中には敦賀気比の先輩でもある西川に指導を仰いだ。「龍馬さんはタイミングの取り方や体の使い方がうまい。それは僕に足りないもの。マンツーマンで教えてもらいました」。受けた助言などを意識しながらバットを振り込み、シンプルなスイングを求めてきた。

 今季が4年目だ。支配下登録を勝ち取らなければならない。「結果を出さなければクビになる。自分にプレッシャーをかけながらやっています」。21歳の若鯉は力を込め前を向いた。

 ◇木下元秀(きのした・もとひで)2001年7月25日生まれ。大阪府出身。外野手。身長183センチ、体重96キロ。左投げ左打ち。敦賀気比では1年夏の甲子園に投手として出場。その後、左肘を痛めたことで外野手に転向した。3年夏の甲子園は4番として出場しチームを16強に導いた。高校通算本塁打は38本。19年度育成ドラフト2位で広島に入団。

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