来季より広島の２軍打撃コーチに就任する新井良太氏（３９）が２７日、マツダスタジアムで入団会見に臨んだ。

　自然と笑顔があふれた。あこがれのカープのユニホームに袖を通すことになった。しかも兄であり新監督でもある貴浩氏との共闘。燃える要素しかない。

　「（新井）監督から電話がありまして、手伝ってくれないかと。すぐに分かりましたと返答しました。まさか、また一緒にユニホームを着てやるとは思っていなかった。生粋のカープファンでしたから赤いユニホームを着られると思うと心が躍りました」

　現役時代の１１～１４年に阪神で兄とともにプレー。それ以来の兄弟タッグに素直な思いが口を突いた。今季まで阪神の１軍打撃コーチを務めてきたが、来季より担うのは２軍打撃コーチ。未来のカープを背負って立つスラッガーの育成を託された。

　「例えば落合（博満）さんには厳しさ、練習の大切さを、矢野監督には（選手への）寄り添い方であるとか。僕のコーチングの軸にはなっています」

　中日、阪神で培ってきた経験を生かし、ドラフト２位・内田（戸根商）や二俣、林らを指導するつもりだ。

　「大きく育たせる。うまいよりまず強い（選手を）。（練習は）質も量も」

　とことん選手に寄り添い、厳しく、熱く育て上げる。

　◇新井　良太（あらい・りょうた）１９８３年８月１６日生まれ、３９歳。広島県出身。現役時代は右投げ右打ちの内野手。広陵から駒大を経て、０５年度大学生・社会人ドラフト４巡目で中日入団。１０年オフに阪神へ移籍。１７年に現役引退。１８年に阪神の２軍育成コーチ就任。２０年から１軍打撃コーチを務め、今季限りで退任した。現役通算は６３０試合で打率・２３８、４０本塁打、１５１打点。