広島ドラ1は次世代のエース 本格派の“赤い恋人”苫小牧中央のMAX151キロ右腕・斉藤

 広島は13日、マツダスタジアム内でスカウト会議を開き、20日に開催されるドラフト会議で苫小牧中央・斉藤優汰投手(3年)を1位で指名することを公表した。即戦力選手を中心とした近年の傾向から一転、将来性を重視した指名。球団は「次世代のエース」として高い期待を寄せた。

 広島から届けた熱烈なラブコールは、熱い思いの表れでもある。スカウト会議終了後、白武スカウト部長が報道陣に対応し、斉藤の1位指名を公表。「北海道、苫小牧中央高の斉藤(優汰)君が1巡目。決定で。次世代のエースになるだろうという選手。北海道なので、公表して来てもらおうという意思の表れ」と思いを明かした。

 斉藤は最速151キロの本格派右腕。189センチの長身から投げ下ろす直球が武器でカーブ、フォーク、スライダーと変化球も多彩に操る。今年の候補選手のうち、素材型ではナンバーワンという評価が球団内で一致。「直球のキレと制球力。右(打者)の内角にも、ビシバシ投げる」。スケールの大きさにほれ込んでおり、印象を語る言葉も熱を帯びた。

 担当の近藤スカウトは「三振を取るタイプの投手。(球質は)重そうで、一番の魅力は直球。身長と角度があって、伸びしろがある」と将来性を高く評価。気持ちの強さも持ち合わせており「野球に対しても、しっかりしている」と内面にも頼もしさを感じ取った。

 球団がドラフト前に1位指名を公表したのは2019年の明大・森下暢仁以来。ドラフト当日に高校生投手を指名するのは12年の東福岡・森雄大(楽天)以来となる。今年の1位指名公表は12球団で5球団目。白武スカウト部長は「(他球団を)けん制する意味でも公表した方が良いのではと。(競合を)避けるために」と説明。各球団が“一本釣り”を狙って先手を打ってくる中、広島も公表する方が得策と判断した。

 直近3年間は森下、栗林、黒原と即戦力投手を1巡目で獲得。その傾向から転じ、次世代のチームを背負えるだけの可能性を秘めた原石に焦点を定めた。「鍛えて2、3年で(先発)ローテに入ってくれれば。将来的にそういう投手になってほしい」と近藤スカウトが話せば、白武スカウト部長も「本格派で、カープに合う投手ではないか」と大きな期待を寄せた。北の大地で育った金の卵。あとは赤い糸を信じ、ドラフト当日の吉報を待つ。

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