カープ松山 逆転CSへベテラン奮闘弾 「しっかり押し込めていた」
「広島3-7阪神」(23日、マツダスタジアム)
勝利には結びつかなかった。だが、広島・松山竜平外野手(37)はバットで3万超のファンを魅了した。
4点を追う四回だ。2番手・島本に襲いかかる。先頭のマクブルームが左前打で出ると、5番に入る松山はカウント2-1から島本の137キロフォークを完璧に捉え、バックスクリーン右へ運んだ。7月22日・ヤクルト戦(神宮)以来の2号2ラン。マツダスタジアムは逆転に向けて、最高潮を迎えた。
「打った瞬間はちょっと上がり過ぎたかなと思ったのですが、しっかり押し込めていたので入ってくれて良かったです」
37歳のベテランは9月に入ってから大車輪の活躍を見せている。初旬にマクブルームが不調となれば4番に入り、秋山がコンディショニング不良のため離脱すれば、左翼を守ってクリーンアップとして打線を支えてきた。32打数9安打、打率・281、7打点。その数字以上の存在感を示す。困ったときに頼りになるアンパンマンを地で行く男だ。
今季も残り3試合。逆転でのCS進出は厳しい条件がそろう。だが、主力として2016年から3年連続優勝した経験がある。
苦しいとき、それでもファンの期待に応えるのがプロ。最後まで本拠地の声援に応える一打を出し続ける。