広島・大瀬良 マツダ通算500勝決める エース道継承で逆転CSへ決意
阪神戦(23日・マツダ)に先発する広島・大瀬良大地投手(31)が22日、球団のマツダスタジアム500勝を達成し、逆転CSへ弾みをつけると意気込んだ。09年の開場以来、本拠地で積み重ねてきた白星は499だ。今季、エースは球団通算4500勝達成を2安打無四球完封勝利で飾った。CS争いのライバルを封じ、チームに節目の勝利を呼び込み。
数多くの喜びが「夢の器」に刻まれてきた。09年に開場したマツダスタジアムは、今年で14年目を迎えた。積み重ねてきた499個の白星。通算500勝の記念星へ、先発を託されたのは大瀬良だ。エースは静かに闘志を燃やした。
「なかなか、そういう(登板)機会もないですし、勝てたらいいなと思います。頑張ります」
今季は節目で大きな仕事をやってのけている。4月29日・中日戦だ。カープの通算4500勝に王手がかかった試合では2安打無四球で完封勝利。球団史に名前を刻んだ。
本拠地初勝利は前田健太(ツインズ)が挙げ、通算200勝は黒田博樹がもたらした。エースの系譜を受け継ぐ。新型コロナウイルスによる入場制限が解除され、本拠地にはにぎわいが戻った。赤く染まるスタンドを背に、歓喜の瞬間を呼びこみたい。
逆転でのCS出場へ望みをつなぐためにも負けられない。
今季の阪神戦は2試合に登板し0勝1敗、防御率4・91だ。「やっぱり、つながりがある打線だと思う。佐藤君や大山君と、一発というところもある。そういう打者に走者をためて回さないように。しっかりと勝負していけたら」。粘り強く腕を振り、チームを前へ進めていく。
直近2試合はいずれも六回途中で交代を告げられた。前回16日・DeNA戦の六回に、ソトに2ランを浴びて一時逆転を許しマウンドを降りた。長い回を投げ抜くことができないもどかしさがある。ただ、悔しさを持ちながらも引きずらず、常に気持ちを切り替え出番に備えてきた。
だからこそ23日へ向けても平常心を強調。マツダスタジアムでの投手指名練習を終え「僕がやるべきことをやってチームとして勝てるように戦っていきたい」と言って前を向いた。
今季は残り4試合。3位・巨人とは0・5ゲーム差だ。一つ一つの白星は色が違う。節目の500勝で、巨人追走ムードをさらに大きくしてみせる。