「中日１－３広島」（７日、バンテリンドーム）

　広島のドラフト２位・森翔平投手（２４）＝三菱重工Ｗｅｓｔ＝がプロ初先発で初勝利をつかんだ。５回を３安打１失点。六回に味方が勝ち越し、勝利投手の権利を得た。節目の勝利に「率直にうれしいです」と喜んだ。

　立ち上がりは制球が定まらなかった。先頭・岡林に四球、暴投で無死二塁。大島に右翼線への適時二塁打で先制点を献上した。続く阿部にも四球を与えたが、ビシエド、Ａ・マルティネスは連続で空振り三振。「あそこで２つアウトを取れたのは大きかった。（ワンバウンドしてもいい気持ちで）腕を振っていきました」と追加点を許さなかった。

　回を追うごとに制球も定まり、テンポ良くアウトを重ねた左腕。味方が同点に追いついた直後の四回は三者凡退で片付け、五回は２死二塁と一打勝ち越しの場面でビシエドを二ゴロ。「初回から思い切っていったけど、リズムが悪かった。野手の方に申し訳ないと思いますし、野手や中継ぎの方に助けてもらった」と課題を挙げつつ先輩たちに感謝した。

　佐々岡監督も「５回１失点は十分な働き。粘り強く、走者を出しながらも最少失点で抑えた。もう１回チャンスはあるんじゃないかな」と今後の先発起用を示唆。ウイニングボールは鳥取の両親に渡す予定だと話す森は「何としてでも勝てるような、チームが勝てるような投球をしていきたい」と意気込んだ。