広島・西川が復帰打ァ 2軍実戦で即! 奇跡Vのキーマンさすがの存在感

 「ウエスタン、阪神0-2広島」(29日、倉敷マスカットスタジアム)

 下半身のコンディション不良で離脱していた広島・西川龍馬外野手(27)が29日、ウエスタン・阪神戦(倉敷)で実戦復帰し、2打数1安打と存在感を示した。後半戦開幕を迎えた1軍は奇跡の逆転Vを狙う中、今季ワーストの1安打で同9度目の完封負け。西川は段階を経ながら状態を上げ、1軍を目指していく。

 打席に入る前、三塁側のスタンドから大きな拍手が注がれた。西川はいつも通り、ダウンスイングを2度繰り返し、足場をならした。約2カ月ぶりの実戦に「5番・指名打者」でスタメン出場。打って走って、試合に戻れたことが何よりの収穫となった。

 1打席目は二回1死で巡ってきた。相手先発は1軍で何度も顔を合わせてきた秋山。カウント3-1から低めカットボールを打って中飛に倒れ、ここは相手に軍配が上がった。続く2打席目は四回2死一塁。ここで西川らしさが存分に光った。

 体勢を崩されながら3球目の外角低め、見逃せばボール球だったかもしれないフォークを捉えた。打球は二塁手の横を鋭く抜ける中前打。最後は右手一本で払うようにスイングした。ブランクがあっても、いざ生身の投手と相対すれば自然と体が反応する。難しい球でもヒットゾーンへと運ぶ。それが西川龍馬という打者だ。

 2打数1安打で六回に代打を送られ交代。本人は「久しぶりの実戦でしたが、(1軍での)経験豊富な秋山さんから1本打つことができて良かったです」と納得顔。高2軍監督も「練習でもよく振れている。約2カ月空いて、安打を打てるのはさすが」と評価した。

 今後の調整プランについて同2軍監督は「段階を踏んでね」と打席数を増やし、守備にも就いて、体の状態を見極める方針を示した。1軍はこの日、今季ワーストの1安打完封負けで、借金生活に逆戻り。波に乗れない戦いが続く中、西川の早期復帰の期待は大きくなる。だが、あくまで状態を100%にすることが最優先。体の不安を取り除きながらステップを踏んでいく。

 試合前には若手選手と外野ノックを受け、その後は走塁練習。フリー打撃の序盤はミート中心の軽打だったが、時間の経過につれてスイングの強度も上がった。右翼へ2本の柵越え。仲間からは感嘆の声が漏れる中、笑顔で応えた。「早く1軍の力になれるように、引き続き頑張ります」と西川。手に汗握る1軍の舞台でチームを助ける。その訪れを誰もが待ちわびている。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

広島カープ最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(野球)

    話題の写真ランキング

    写真

    デイリーおすすめアイテム

    リアルタイムランキング

    注目トピックス