広島・大瀬良 先発復帰17日濃厚 抹消期間に追い込んだ「やるべきことできた」

 登録抹消中の広島・大瀬良大地投手(30)が14日、リーグ戦再開となる17日・ヤクルト戦(神宮)で先発復帰することが濃厚となった。この日はマツダスタジアムで行われた投手練習に参加。プロ入り以来、8勝0敗と相性のいい神宮球場から、交流戦最下位に苦しんだチームをエースが再浮上へ導く。

 エース大瀬良が帰ってきた。マツダスタジアムでの投手練習に背番号14が加わる。それだけで周囲に笑顔が増えた。

 交流戦は5月27日・ソフトバンク戦、3日・オリックス戦と2試合連続でKOされ、登録抹消となった。

 「体のコンディショニング、フォームのメカニック的なところで練習量とかもそうですけど、とにかくすべての方向において向き合ってやってきました」

 この間、ファームの若手に交じって汗を流した。佐々岡監督から「しっかりと投げてきてくれ」との指示もあり、ブルペンにも3度入り、投球フォームをチェック。生命線である真っすぐに磨きをかけることに時間をかけた。走り込みの量も増やすなどさながらミニキャンプのように自らを追い込んだ。

 「やりたいこと、やるべきことをこの期間はできたので、あとは結果でしっかり示せるように、ここからの準備をしっかりしたい」

 チームは交流戦で5勝13敗と大きく負け越した。首位ヤクルトとは10・5ゲーム差と大きく開き、4位に上がってきた阪神はわずか2ゲーム差に迫る。

 「一生懸命やっていますけど、なかなかうまくいかないことも多い。1年やっているとこういう時期もある。そういうときこそ力を合わせて支えてやっていきたいと思います」

 復帰登板が予想される17日は自身の31歳の誕生日でもある。そして神宮はプロ入り以来、16試合に登板し、8勝2ホールドと負けたことがない好相性の球場。復調を証明する最高の舞台が整った。

 「(ヤクルトは)状態も良さそうですし、上にいるチーム。そういうチームに勝つとチームの流れも良くなってくる。リーグ再開の一発目になるのかな。しっかり頑張りたいと思います」

 チームが苦しいときにこそ、その投球で勇気を与えられるのがエース。開幕6連勝がそうだったようにリーグ戦再開の初戦を勝利し、再進撃へ導く。責任感の塊といわれる男はその一点に集中し、腕を振る。

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