カープ佐々岡監督 懺悔 最悪だらけの交流戦「たくさん来てもらったのに申し訳ない」
「西武11-0広島」(12日、ベルーナドーム)
広島はドリュー・アンダーソン投手(28)が三回途中で6失点KOの大乱調など今季ワーストタイの11失点。打線も3安打で今季7度目の完封負け。交流戦13敗は18試合制となった15年以降の球団ワースト記録となった。貯金6で突入した交流戦だったが、終わってみれば借金2。それでも3位。17日のリーグ戦再開から巻き返す。
不吉な前触れだったのかもしれない。プレーボール直後にベルーナドームの外は嵐に見舞われた。激しい雨が屋根を打ち付け、グラウンドにも入り込み、雷鳴もとどろいた。
天気に惑わされたわけではないだろうがアンダーソンは見たことのない乱調だった。
初回にオグレディに一発を浴び先制を許すと、二回はストライクが入らない。3四球などで2死満塁とすると川越にも四球で押し出し。三回もオグレディ四球のあと山川に2ラン、2死後、平沼四球のあと外崎に2ランを浴びるとベンチはタオルを投げた。
2回2/3を3安打6四球で6失点KO。ここまで5試合28回2/3で4四球と制球力には定評があっただけに佐々岡監督も「ああいう投球も珍しい。なんなんですかね。何が原因か分からないですけど」と首をかしげるしかなかった。
2番手・薮田も四回にオグレディに2ランなど3失点。こうなると打線も苦しい。左腕エンスに対して宇草、坂倉以外は7人の右打者を並べたが、皮肉にも安打は左打者2人による3安打に終わった。
エンスは今季、対右打者・162に対して左打者は・286。データ上は左の方が打っていた。指揮官は「データも全部知ってますけど、じゃあうちの左が調子いいかといったら調子悪いから」と苦しいチーム事情を明かした。
交流戦球団ワーストを更新する13敗目。18試合で33得点、2本塁打は2016年に阪神が記録した44得点、3本塁打を下回るワースト記録。
「ファンもたくさん来てもらってこういう申し訳ない試合をした。交流戦は今年は自信を持って入ったんだけど、なかなか投手陣も打撃もみんな自分らの野球ができなかった」
懺悔(ざんげ)の言葉を繰り返すしかなかった。
貯金6で突入した交流戦だったが、終わってみれば借金2。それでも3位にいる。
「気持ちを切り替えるしかない。まだ借金2。また、気持ちを切り替えて頑張ります」
苦しかった交流戦を引きずってはいられない。17日のリーグ戦再開から気持ちを新たに再スタートを切る。





