完封負け広島 野間3安打で再昇格後は高打率・455も「いろんな反省がある」

 「広島0-7ロッテ」(24日、マツダスタジアム)

 「セ・パ交流戦」が開幕し、広島は今季3度目の零封負けで黒星発進となった。交流戦初戦は引き分けを挟み2018年から3連敗となった。連勝も3で止まった中、孤軍奮闘したのは野間峻祥外野手(29)だ。今季2度目の猛打賞で1軍再昇格後は5試合で22打数10安打と好調をキープ。1番打者として打線をけん引する。

 勝利だけを求めたからこそ、響かせた3度の快音に笑顔はない。試合後、野間は「チームも負けていますし、やっぱり勝たないと意味がない」と唇をかんだ。先に口を突いたのは好結果の打席ではなく、3点を追う六回先頭で遊ゴロに倒れた場面。「もう少し何とか…。塁に出られたら」と振り返った。3連勝で迎えた交流戦初戦。敗れた悔しさだけが、胸の中を支配した。

 劣勢の展開でもバットで執念を示した。相手先発・石川とは公式戦初対戦。制球力に優れた投手だからこそ「打たされない」ことを重視した。「打たされるとやられてしまう。しっかり球種を狙いながら、ベルト付近の球を呼び込んで自分のポイントで打つことを心がけて(打席に)入りました」。

 その言葉通り、初回は2ストライクから高めに浮いたカーブを引きつけて左前打。続く三回2死では石川の「シンカーをうまく打てた」と、カウント2-1から左前打を放って好機を演出した。

 得点には結び付かなかったものの、打席で狙い通りの安打を打てているのは好調の証し。1軍に再昇格した19日・巨人戦から5試合で計22打数10安打、打率・455と躍動を続ける。八回1死一塁では小野から右前打。152キロの速球に詰まりながらも右前へしぶとく落とし、4安打した21日・中日戦以来の猛打賞も記録した。

 しかし、そんな好成績にも本人に満足感はない。「まだまだ全然レギュラーでも何でもない。とにかくチームの勝利に貢献できるように1試合1試合、真剣に。全力でガムシャラにやるだけかなと思います」と、自らに言い聞かせるように話した。野手主将として迎えた今季。春先は2軍暮らしの日々も続いた。1番打者としてチームの歯車を担うことが使命でもある。

 チームの連勝は3で止まった。ロッテには昨年の交流戦から3連敗となったが、気持ちを切り替えて戦うだけだ。「きょうはきょうでいろんな反省がありますが、またあしたしっかり勝てるように」。欲するのは、仲間と心から勝利を分かち合う瞬間。頼れるリードオフマンが、フィールドを駆け回る。

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