「広島３－４ＤｅＮＡ」（６日、マツダスタジアム）

　広島は延長十一回に島内が打たれ敗戦。初回にエース大瀬良が２被弾で３失点というまさかの立ち上がり。以降は立ち直り７回を投げ切ると、ケムナ－ターリー－栗林と無失点リレーをつないできたが、５番手・島内が捕まった。これで延長戦は１勝２敗１分け。首位・巨人とのゲーム差は１・５のままとなった。

　快音にカープファンから悲鳴が上がった。延長十一回１死二塁から島内の投じた変化球は神里に完璧に捉えられ、右中間を破る三塁打。ついに勝ち越しの１点がスコアボードに入った。

　粘って耐えてのゲーム展開になった。エース大瀬良が初回に２被弾で３失点というまさかの立ち上がり。だが、その裏に西川の中前適時打、坂倉の左犠飛で１点差に迫り、三回には２死から坂倉の右前適時打で同点に追いついた。

　大瀬良のあとは八回をケムナ、九回は新外国人のターリーが安打と四球で１死一、二塁のピンチを迎えながらも代打大和、大田をチェンジアップで打ち取り無失点。今季４度目の延長となった十回は守護神・栗林が３番からを三者凡退で締めた。

　あとは得点だけ。だが、立ち直った今永を打てない。四回以降はマクブルームの１安打のみ。七回は伊勢、八回はエスコバーの前に三者凡退に仕留められる。

　九回、相手失策などから２死一、二塁の好機を得るが、体調不良のため１週間ぶりの出場となった代打・会沢は右飛。サヨナラはならなかった。

　延長十、十一回もチャンスを作ることすらできなかった。四回以降８イニングで２安打１四球では得点をもぎ取るのは難しい。

　佐々岡監督は「（大瀬良）大地も初回に３点取られて、調子も良くない中で、二回以降は粘って試合を作ってくれた。野手もすぐに奮起して点を取って早めに追いついた。そういう粘りというのはあったと思う」と勝利への執念を評価した。

　ボール先行の投球となった島内については「そこが彼の課題。出した以上はね。僕が出しているわけだから」と起用した自らの責任と言った。

　４時間１８分の激闘も白星を得ることはできなかった。ＤｅＮＡ戦の連勝も６で止まった。だが、投打とも粘りは見せた。あと一歩。黄金週間の本拠地マツダスタジアム６連戦はあと２つを残す。取り返すチャンスはある。