広島・ドラ1黒原 デビュー7戦連続0封 首位攻防第1Rで陥落も光
「巨人3-1広島」(19日、東京ドーム)
広島は巨人との首位攻防初戦で、投打がかみ合わずに敗戦。首位から陥落した。それでもドラフト1位・黒原拓未投手(22)=関学大=は六回を1回無失点で、デビューからの連続無失点を7試合に伸ばした。人生初の東京ドームでの登板で、この日最速151キロの直球を主体に攻めの投球を展開。1死から吉川には14球粘られながらも左飛に打ち取るしぶとさも見せた。
人生で初めて上がった敵地のマウンドで、黒原は強気の姿勢を崩さなかった。堂々たる粘り腰を発揮。結果的に白星には結び付かなかったが、存在感を高める好投だった。
1回1安打無失点。ドラフト1位左腕は「ブルペンから、すごくいい状態で投げられていた。試合でも同じように、いい感覚で投げられていたので良かった」と振り返った。
出番は3点ビハインドの六回。先頭の戸郷を全球直球で3球三振に斬り、1番・吉川を迎えた場面で真骨頂を見せた。
直球とスプリットを織り交ぜ、5球でカウント2-2。だが6球目から6球連続でファウルにされた。「すごくカットされて苦しいところだった」と心境を明かしながら、「根負けせずに」と攻めの気持ちを貫いた。
その後12球目がボールとなり、フルカウント。さらにファウルを挟んだ14球目も思い切り腕を振った。150キロ直球で左飛。14球中8球がストレートで、首位打者を争う好調な打者を押し切った。
「自分の中でも押し込めているというか、高めもすごく伸びていた。そういう感覚はあったので自信を持って投げました」。今はどれだけ粘られても直球で勝負に終止符を打てる手応えがある。
続く坂本は詰まったゴロを一塁内野安打とされたが、続くポランコを二ゴロ。3月29日・阪神戦(マツダ)のプロ初登板から7戦連続無失点とした。
好調が続いている要因には「ファンの方(の声援)もそうですし、会沢さんも投げやすいように色んなアクションをしてくれるので、強気にさせてもらっている。そういうところが(自分の)力を引き出してくれているのではないかな、と思います」とおごることなく周囲に感謝した。
学生時代を含めて初めて上がった東京ドームのマウンドで躍動。「ネガティブな印象はなかった。これからも使っていく球場だと思うので、しっかり投げられるように。いい準備をして、次のゲームに臨んでいきたい」。目の前の試合に全力を注いで、チームを鼓舞し続ける。





