広島 西川龍馬は「レギュラー」 指揮官「嫌がられる存在」打順を模索

 「オープン戦、広島1-4日本ハム」(12日、マツダスタジアム)

 広島の西川龍馬外野手(27)が3安打と固め打ちした。「1番・左翼」でスタメン出場すると左前、右前、右前へと快音を響かせた。頼もしい姿に、佐々岡監督は外野のレギュラー起用を明言。昨季1番での出場はわずか1試合しかないが、首脳陣はリードオフマンとしての起用も視野に入れている。得点力アップへ向けて、西川の打撃がカギを握りそうだ。

 緑の芝生の上で白球が弾む。西川が高い技術で右へ、左へ安打を量産した。3安打を放ち、きっちりチャンスメーク。1番での起用に応えてみせた。

 「対上沢さんというのもあって、何とか1本と思っていたんですけど3本打てた。ちょっと良すぎかなと思っています」

 初回は、浮いた直球を見逃さずに左前打。三回1死からの2打席目は、高めに抜けたフォークを右前へ運び、先制点の起点となった。四回にも低めの変化球を振り抜き、右前打を放った。

 対峙(たいじ)したのは日本ハムのエース右腕で、3安打はいずれも2ストライクと追い込まれた状況から。失投を見逃さなかったり、決め球を捉えるスイングにはすごみを感じる。

 佐々岡監督はキャンプ打ち上げ日に「レギュラーは二遊間と会沢」と話していた。この日、西川について問われると「その中に入ってくるのは当然。普通であれば、レギュラー」と力を込めた。白紙だった外野3枠の一つを西川がつかんだことを明言し、さらなる期待を寄せた。

 打順に関しては模索が続く。西川は出塁率が高く、好機を作れる一方で勝負強さも兼ね備える。指揮官は「1番で出塁率、また3番の中軸でも。それだけ相手の投手には嫌がられる存在」と話し、得点力増を目指す打線の中で、最適な場所を探していく構えだ。

 昨季1~8番までを経験した西川は、打順について泰然自若を貫いた。ポジションや役割にかかわらず、年間を通じてグラウンドに立ち続けることを目下の目標とするからだ。

 「試合に出ないと始まらない。去年みたいに、あんなベンチ温め役みたいな。今年はちゃんと結果にこだわってやろうかなと思います」。熱い思いを言葉に変えた。

 1月下旬に新型コロナウイルスに感染し、キャンプを2軍で迎えながら確実に状態を上げてきた。定位置が決まっても「打順どうこうよりしっかりスタメンで出られるように。残りもしっかりアピールしてやっていきたい」ときっぱり。その言葉もまた頼もしかった。

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