広島・床田 来季も魔球使い 後半戦復活の要因パームで飛躍へ!
広島の床田寛樹投手(26)が26日、来季もパームを駆使し、勝ち星を積み重ねることを誓った。今季は前半戦でわずか1勝と苦しんだが、シーズン途中から使い始めた遅球の効果もあり、後半戦はプロ初完封を飾るなど5勝4敗、防御率3・19。好成績を残した左腕が新たな武器を手に先発陣の柱となる。
確かな手応えがあるからこそ、来季も欠かせない武器にする。今季、復活の要因となったのは回転数が少なく、不規則な落ち方をする魔球・パーム。床田は「思ったより使えたので、来季も投げていけたらいいなと思う」と明かす。
前半戦は8試合の登板で1勝2敗と結果を残せず、5月27日の西武戦(マツダ)を最後に2軍調整を余儀なくされた。だが8月末に再昇格すると9月21日の巨人戦(マツダ)ではプロ入り初完封を記録。9月は3勝1敗、防御率0・93の好成績で自身初となる月間MVPを受賞した。
きっかけは新球種のパーム。降格時にファームの実戦で打ち込まれ、「投げる球がなくなった」と左腕。窮地を脱するため、大学時代に投げていたパームを使ったところ、面白いように打者のバットが空を切り、1軍でも使うことを決めた。
「2軍では1本も打たれなかった。1軍ではどうかなと思ったが、打者の頭にない球なので、あんまり打たれることはなかった」と床田。「パームが頭に入れば、真っすぐも生きてくる。打者の頭に入るように投げたいと思う。今季はツーシームも良かったので、カーブやチェンジアップなど変化球の精度を底上げできたらいい」と力を込める。
来季はドラフト1位・黒原(関学大)、同2位・森(三菱重工West)ら即戦力左腕が加入。若手を引っ張っていく役割も求められるが「頑張らないと投げる場所がなくなる。左投手で一番いい成績を残せるようにしたい」。先発左腕の柱となるため、持ち球全てにさらなる磨きをかける。



