広島・玉村 カットボール習得だ 3年目の飛躍へ“一発病”克服してローテつかむ!
広島の玉村昇悟投手(20)が25日、新球種となるカットボールの習得に意欲を示した。高卒2年目の今季は4月下旬から先発ローテに定着し、4勝7敗、防御率3・83の成績を残した。投球の幅を広げ、目標でもある規定投球回到達に向けてさらなるレベルアップを図る。
さらなる進化を遂げるため、黙々と腕を振っている。玉村が、新球種となるカットボールの習得をオフのテーマに掲げた。「うまく投げられたらいい。シーズン中は今じゃないなと思っていたが、あると楽だと思うので、ちょくちょく練習していきたい」と意欲を示した。
今季は4月29日のDeNA戦でプロ初登板初先発を果たすと、その後は先発ローテを守り抜いた。17試合に登板して4勝7敗、防御率3・83で、投球回は101回に到達。球団の高卒2年目では、2008年の前田健太(現ツインズ)以来となる100イニングを突破した。
その一方で、課題も見つかった。被本塁打は13本。規定投球回に到達した九里、森下に次いでチームでは3番目に多かった。「ホームランは1発で点が入ってしまう。そこはもったいなかった」と反省の言葉を口にする。
直球を軸にスライダー、チェンジアップで投球を組み立てる左腕にとって、速球と同じ球速帯で鋭く曲がるカットボールを習得できれば、投球の幅も広がる。球種が増えれば、それだけ打者は的が絞りづらくなり、課題である“一発病”の克服にもつながる。
カットボールは直球とスライダーの間ぐらいの変化量を目指し、打者の芯を外すことが狙い。現在はキャッチボールで試投するなど、試行錯誤を繰り返しながら、新球種をモノにしようと取り組んでいる。
新たにドラフト1位の黒原(関学大)、同2位の森(三菱重工West)と即戦力左腕が加入。先発ローテ争いは、よりし烈になることが予想される。ヤクルト・奥川、オリックス・宮城、ロッテ・佐々木朗らと同学年の左腕。3年目の来季は先発陣の柱となることが期待される。
「今季は投げさせてもらっている立場だったので、自分でローテをつかみ取れるようにしたい。完投できるぐらいの力はほしいですし、規定(投球回)はいきたい」と力を込める。新たな武器を手にして、さらなる高みを目指す。





