今村が引退決断 カープ3連覇支えた右腕 今後未定も野球に「携わっていければ」

 広島から戦力外通告を受けていた今村猛投手(30)が現役引退を決断したことが22日、分かった。今後は未定だが、野球に携わることに意欲を示す。8日の12球団合同トライアウトは受けず、現役続行への思いも持ちながら進路を思案していた。16年からの3連覇に貢献した右腕が、現役生活に終止符を打つ。

 年の瀬が迫った中、今村が大きな決断を下した。戦力外通告を受けた10月14日から約2カ月。進路については年内を期限に定めていたが、この日までに現役引退の意思を固め、球団にも報告、静かにユニホームを脱ぐことになった。

 今後は未定だが「何かしらで携わっていければ」と野球への愛着を語った。自身がプロ生活12年間で培った経験などを生かし、プロ野球選手を目指す少年たちへ貢献できる形も模索していく考えだ。

 11月下旬には選手会ゴルフに参加。チームメートと旧交を温め「まだ、やれるという気持ちは持っている」とNPBでの現役続行にも意欲を示していた。しかし今月8日の12球団合同トライアウトは受験せず、熟考を重ねていた中で、現役生活に別れを告げることになった。

 今村は2009年度ドラフト1位で入団。日本を代表するリリーフ右腕となり、13年にはWBC日本代表にも選出。16年からはセットアッパーとしてリーグ3連覇に貢献した。だが近年は思うように力を発揮できず、今季は1軍登板がなかった。

 通算431試合の登板で21勝30敗36セーブ115ホールド、防御率3・46。チームを支えた鉄腕は第2の人生を前に「カープに来る前みたいな気持ち」と前向きな心境を明かした。ファンに愛された30歳が、新たな道を進む。

 ◆今村 猛(いまむら・たける)1991年4月17日生まれ、30歳。長崎県出身。183センチ、94キロ。右投げ右打ち。投手。清峰から2009年度ドラフト1位で広島入団。プロ1年目の10年8月18日・ヤクルト戦でプロ初登板初先発。16年にリリーフで67試合に登板し22ホールド。25年ぶりリーグ優勝に貢献した。プロ通算は431試合で21勝30敗、36セーブ、115ホールド、防御率3.46。

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