佐々岡カープ困った 先発6番手が現れず 2軍まで床田視察も6回5失点

 「ウエスタン、広島3-7ソフトバンク」(5日、由宇球場)

 広島の佐々岡真司監督(53)が5日、ウエスタン・ソフトバンク戦(由宇)を視察し、先発6番手争いについて“追試”と言及した。候補の一人だった床田は6回6安打3四球5失点とアピールに失敗。今後は野村、中村祐を含めた3人の2軍戦結果を見ながら、2軍首脳陣の推薦を受けて最後の男を決める方針だ。

 床田を視察するため由宇を訪れた佐々岡監督の表情は晴れなかった。スムーズに立ち上がったかに見えた左腕は三回に突如崩れた。「変わった姿が見られなかった」。一度失った流れを断ち切れず、この回一挙4点を失った。

 海野の二塁打からリズムが狂う。連続四球で1死満塁とすると野村、黒瀬に2者連続適時打を浴びた。「変化球が多くなっていた。変化球ばかり投げるから、腕が振れなくなると言っているんだが」。ピンチでこそ交わすのではなく、攻める投球が見たかった。

 後半戦のローテが決まらない。大瀬良、九里、森下、玉村、大道は固まったが、残り1枠は空白だ。7月30、31日のロッテとのエキシビションマッチでテストした矢崎、高橋昂、スコットのうち一人を昇格させる構想は、結果が伴わなかったため実現しなかった。

 「現状で2軍からの推薦がない。もう1試合、投げて比べる」

 佐々岡監督は、苦しい台所事情に再び表情を曇らせた。最後の1枠は床田を含め、今後の2軍戦に登板予定の野村、中村祐の3人から結果の報告を受けて決めていく。

 床田は「何とかものにできるようにしたい」と力を込めた。“延長戦”に入ったサバイバルバトルに終止符を打つのは誰なのか。消去法ではない、激しく火花が散る争いが見たい。

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