広島・林 代役で初4番マルチ 佐々岡監督「成長しているところもある」

 「広島1-6ヤクルト」(22日、マツダスタジアム)

 上々の「4番デビュー」だ!広島の3年目、林晃汰内野手(20)がプロ入り初の4番で先発出場し、5打数2安打の働き。20歳7カ月で4番を務め、球団では1990年の江藤智(20歳5カ月)に次ぐ、2番目の年少記録となった。だがチームは敗れ、対ヤクルト戦は2分けを挟んで5連敗。借金も今季ワーストタイの「13」となった。

 チームの命運を託される打順で味わった敗戦に、悔しさが募る。林は責任を背負った。「4番」であることを過度に意識しなかったが、期待に応えられなかった自分がもどかしい。マルチ安打を記録しても「3回ともチャンスで打てなかったので、それはダメだと思う」と、試合後の表情はさえなかった。

 「4番」を告げられたのは、この日の昼。「やることは変わりないので、気負い過ぎずに入ろうとは思いました」と肩に力を抜いて試合に臨んだ。先頭で迎えた六回は田口から中前打。八回も先頭で坂本から、やや詰まりながら左前に運び「先頭だったので、そこは良かった」。

 鈴木誠に代わっての4番起用に朝山打撃コーチは「一番状態がいいし、誰が入るのかなと言えば、林になるのかな」と説明。6月の打率・391はリーグトップ。月間安打数を27本に伸ばし、両リーグトップの座をキープしている。豪快な打撃が自慢だが、この日の2安打は決して会心の当たりではなかった。それでもHランプをともし、しぶとさも発揮している姿が頼もしい。

 だが、初回は2死三塁で、三飛に凡退。0-4の三回は無死一、二塁で3球三振。スタンドのファンから高い期待を寄せられたが、田口の低めスライダーに、バットが空を切った。1席目の初球は内角高めの直球を見せられ「内角を攻められ、そこを意識したのかなと思う」。

 内角をケアしたが、三回は外角中心の配球で組み立てられて、相手バッテリーが上回った。「三振ではなく、事を起こせたら良かった」と反省の弁が口を突いた。守備では二回1死一、三塁で元山が放ったファウルゾーンへの飛球を懸命に追うも、及ばずファウルに。その後、先制適時打を許し「あのプレーで試合が動いて点を取られた。しっかりやらないと」と口元を結んだ。

 佐々岡監督は「今からは厳しく攻められると思う。粗削りながら、成長しているところもある」と期待を言葉に変えた。「チャンスでかえせる打者になりたい」と背番号44。試合を通して味わった苦みを糧に、たくましさを身に付けていく。

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