広島・西川 前夜激突交代も「自分で出られると判断」不安一掃の全力疾走&2号弾

 6回、左越えソロを放つ西川(撮影・金田祐二)
 8回、松山の適時打で本塁に滑り込む西川
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 「DeNA0-4広島」(2日、横浜スタジアム)

 広島・西川龍馬外野手(26)が不安を一掃する2号ソロを放ち、単独首位へ導いた。1日・阪神戦(マツダ)の走塁中に相手一塁手と激突して、両肩を担がれて交代していたが、何事もなかったかのように志願して先発。チームに欠かせない3番打者は全力疾走を見せ、マルチ安打も記録して鯉党を安心させた。

 鈍い衝撃音が横浜の夜空に響き渡った。西川は周囲の不安一掃するように、さっそうとダイヤモンドを一周。「久しぶりにかんだというか、感触は良かった。いい入りができたので、続けていきたい」と充実の表情で振り返った。

 1-0の六回1死。カウント2-2から浜口の145キロ直球を、体の不安を感じさせない豪快なスイングで捉えた。流し打った打球は、右打者が引っ張ったような力強い弾道で赤く染まった左翼席に突き刺さった。

 3月26日の開幕・中日戦(マツダ)でのセ・リーグ最速弾以来となる2号ソロ。佐々岡監督は「いるいないでは打線が違う。大丈夫ということで出した。しっかり仕事をしてくれた。3番として大きい」とたたえた。

 ファンやチームメートを安心させる動きを見せた。1日・阪神戦(マツダ)の八回に三ゴロを放ち、ベース手前で一塁手・大山と交錯。右膝を押さえたまま倒れ込み、両肩を担がれて交代していた。

 一夜明けたこの日は痛みを抱えた状況だったが、先発を志願。「自分で出られると判断したので、行きますと。行かせてもらいました」。二塁走者だった初回2死一、二塁は、松山の左前打で全力疾走して先制のホームを踏んだ。いつもと変わらぬ元気な姿を見せ、ファンを安心させた。

 さらに八回1死一塁は砂田の外角スライダーを逆らわずに打ち返して左翼線二塁打。好機を拡大させ、松山のダメ押しとなる2点適時打を呼んだ。

 1日に痛めた箇所は明かさなかったが、下半身と見られている。「(不安が)ないといったらね。あれだけぶつかったので、すぐには良くならない」。それでも仕事を平然とやってのける姿は何とも頼もしい。

 昨季はコンディション不良もあり、けがに泣いた1年だった。だからこそ、もう二度とそんな苦い経験はしたくない。「出る以上はしっかりやってできることを続けていきたい」。チームは快勝で、一夜で単独首位に返り咲いた。広島打線に欠かせない安打製造機が、バットでチームを明るく照らしていく。

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