広島 3番・龍馬&4番・誠也で打線けん引 左右ジグザグ理想形
「オープン戦、ソフトバンク2-1広島」(20日、ペイペイドーム)
広島打線の中核が固まった。広島の西川龍馬外野手(26)と鈴木誠也外野手(26)が今季も3番と4番を務めることが濃厚となった。19日のソフトバンク戦に続き3番と4番に西川、鈴木誠を配した攻撃陣。佐々岡真司監督(53)も、その並びを基本線とする考えを示した。実績ある左右の好打者2人を中心に据え、得点を重ねていく。
V奪還を狙う赤ヘル打線の軸が定まった。DH制を解除し、19日から敵地で臨んだ2試合のオープン戦。2日続けてクリーンアップに西川、鈴木誠、松山が入り、佐々岡監督は「今のところは、そういう感じになっていくかもしれない」と3番・西川、4番・鈴木誠を基本に中軸を固める姿勢を示した。
首脳陣は、脚力があって出塁率の高い鈴木誠を3番に据えるプランをキャンプから描いていた。だが開幕まで1週間を切って本番モードとなった2試合で背番号1は4番。朝山打撃コーチは「基本的にクリーンアップに誠也と西川は入ると思う」と語った。鈴木誠が3番、西川が4番の可能性もあるが、同コーチは西川、鈴木誠の3、4番という左右ジグザグを理想とする。
「松山と西川が並ぶとジャイアンツとか、左の中継ぎが(ベンチに)入っていると、そこにぶつけてくる。誠也を間に挟んだ方がいいのかな」。松山、西川が並ぶと、中継ぎ左腕が豊富な相手との対戦で惜しみなく左投手をつぎ込まれる可能性が高くなる。右の鈴木誠を4番に入れ、相手に一筋縄での継投をさせないことも狙いだ。
4番の後を打つ5番は松山が筆頭格だが「松山が試合に出ない時もあるかもしれない。5番は(相手投手との)相性などで。クロンの状態が本当に上がってくればそこに入ってきたりもする」と同コーチ。状態などを考慮し、5番は日替わりになる公算が大きい。
鈴木誠はこの日、初回1死一、三塁で高橋礼から先制の右前適時打。会心の当たりではなかったものの、右前にポトリと落としてオープン戦初打点をマークした。
出場4試合連続安打に「シーズンに入ったら完璧に捉えられるヒットは少なくなるので、ああいうヒットも多くなるだろうし」とプラスに捉えた。「ある程度、自分のスイングは数多く出せるようになってきている。とにかくケガをしないでやっていければ」と開幕に備えていく。
チーム屈指の好打者と日本の4番が連なる形。攻撃陣の飛車角2人が、今季も赤ヘル打線をけん引していく。


