広島・高橋大 左翼開幕スタメン候補だ 佐々岡監督が可能性示唆「ないことはない」
広島の高橋大樹外野手(25)が4日、左翼での開幕スタメンに意欲を示した。予定されていた阪神とのオープン戦(甲子園)は天候不良で中止。ここまでオープン戦打率・375と絶好調の若鯉に、佐々岡真司監督(52)は「いい悩み」と目尻を下げつつ、開幕スタメンに「ないことは、ない」と可能性を示唆。長野、ピレラ、野間らと争う左翼の定位置争いを勝ち抜くため、アピールを重ねていく。
視界に入りつつある絶好機を、逃すわけにはいかない。開幕戦のラインアップに8年目の高橋大が名を連ねる可能性が浮上した。阪神とのオープン戦が中止となり、室内での練習を終えた高橋大は「そんなに甘くはない。とりあえずは(開幕1軍に)残れるように」と慢心はない。それでも、首脳陣は背番号「50」に高い期待を寄せている。
それもそのはずだ。ここまでオープン戦全5試合で8打数3安打4打点。1日の中日戦(ナゴヤドーム)では途中出場ながら2打席連続本塁打を放ち、自身の株を高騰させている。佐々岡監督は「いい結果も出しているし、いい悩み」と評価する。3月20日、中日相手の開幕戦のスタメンに「ないことは、ない」とその可能性に言及した。
快音を響かせ続ける背景には、綿密な準備が隠されている。普段は顔を合わせない投手との対戦に備え「動画を見たりして、これ(球種)が来るな」と、常に相手の持ち球を頭に入れて打席に立っている。それが初球からきっちりスイングできる要因につながっている。
朝山打撃コーチは「(調子が)悪い時は体が上を向いてポップフライになるけど、ライナー性の打球を打てている」と分析。直球を待ちながら変化球に対応できている面も評価のポイントだ。同コーチも「十分ありますよ」と、高橋大が開幕スタメン候補の一人だとうなずいた。
チームは主砲・鈴木誠が右翼、西川の中堅が当確。残る左翼の1枠を長野や野間、そして三塁を基本線としながら外野で起用されることもあるピレラと争う構図だ。し烈な戦いから抜け出すためには、残り8試合となったオープン戦で結果を出していくしかない。
今後のオープン戦では一線級の投手と対戦する機会が増えてくる。高橋大は「そういうピッチャーから打たないと、評価してもらえない」と自覚。価値ある一打を放つことに意気込んだ。目指すは3月20日、マツダスタジアムのグラウンド。プロ入り初の栄誉をたぐり寄せるため、ひた走る。




