野村5勝!6回1失点G斬り 粘りの投球に緒方監督「試合が締まった」
「巨人2-8広島」(1日、東京ドーム)
七回の攻撃中、代打を告げられた広島・野村祐輔投手(30)の表情は充実感に満ちていた。緒方監督とガッチリ握手を交わすと、果たした先発の役割をたたえられた。6回4安打1失点で手にした5勝目。自身通算70勝に「先制されたけど粘り強く投げることができた」と汗をぬぐった。
先制点を与えた初回と二回は、持ち味の制球力が影を潜めた。フォームが一塁側に流れたのが原因だ。それでも高い修正能力を発揮して尻上がりに調子を上げた。
分岐点は1-1の六回2死二塁で亀井を迎えた場面。一打出れば勝ち越される状況で空振り三振に仕留めた。「何よりアツさん(会沢)のリードのおかげ」。カットボール、カーブ、シュート、チェンジアップと豊富な球種を駆使し、的を絞らせなかった。
不調により6月12日に2軍に降格。コンディションを整えフォームも微調整したことで本来の輝きを取り戻した。「立ち直ってくれたから試合が締まった」と指揮官。粘り強い投球に目尻を下げた。
首位・巨人の背中を追う8月。先発のデキが勝敗を左右すると言っても過言ではない。「1試合、1試合、力を出せるように頑張っていきたい」と前を向いた野村。大逆転でのリーグ4連覇を成し遂げるために、思い切りその右腕を振り抜く。





