会沢が王手弾 死球で苦悶も2発、球団記録月間18勝へあと「1」

8回、ソロを放つ広島・会沢
2枚

 「ヤクルト7-8広島」(28日、神宮球場)

 広島が1点差で逃げ切った。打線をけん引したのは選手会長・会沢翼捕手(31)だ。先制弾を含む2発、3安打を放って勝利に貢献した。1試合2本塁打は2017年9月3日・ヤクルト戦(神宮)以来、自身2度目。絶好調の打線は今季最多16安打を記録した。1994年に記録した球団記録の月間18勝まであと1となった。

 試合後の神宮球場に選手会長・会沢の渋い声が響き渡った。左手首の死球に耐えて、1試合2発の大暴れ。ヒーローインタビューではファンへ「熱い声援をしていくので、これからも熱い声援をよろしくお願いします」と共闘を呼びかけた。

 1点を追う二回に号砲を打ち鳴らした。1死から先発・原のツーシームを強振。豪快なスイングでバックスクリーンへ放り込んだ。

 「後ろにつなぐ気持ちで打席に入って、最高の結果になって良かったです」

 試合の主導権を握ると好調の赤ヘル打線は容赦なく攻め続けた。三回は1死一、三塁の好機で4番鈴木が勝ち越しの中前打だ。球宴ファン投票の中間発表では外野手部門で堂々の1位。セ・リーグの顔が「チャンスで回ってきたので何とかランナーをかえせて良かったです」と御礼打だ。

 5番西川も続いた。原のフォークに食らいつくと二塁手・山田哲のグラブからボールがポトリ。「チャンスだったのでしっかり食らいついていった」という打球はラッキーな適時内野安打となった。球団では14年の菊池涼以来、左打者では94年の野村以来25年ぶりの20試合連続安打を達成した。

 さらに7番田中広にも右翼線適時二塁打が飛び出して、打者9人攻撃でこの回3点を奪った。好調な1番野間、2番菊池涼に引っ張られ、四回にもバティスタ、西川の適時打などで3点を追加。原をKOし、先発野手全員安打を記録した。

 中盤以降は我慢の展開が続いた。追加点を奪えず、嫌なムードが漂った。そんなモヤモヤを振り払ったのも、会沢のバットだった。7-6の八回1死。6番手マクガフからバックスクリーン左へ6号ソロを突き刺した。

 満身創痍でグラウンドに立っている。四回には左手首の死球で、珍しく苦悶の表情を浮かべた。規定打席未到達ながら、リーグ2位タイの4死球だ。それでも逃げない。1試合2発は17年9月3日・ヤクルト戦以来、自身2度目となった。

 5月は17勝4敗1分け。94年8月に記録した球団の月間最多18勝にリーチとした。会沢は「反省するところは反省して、一戦一戦、頑張っていきたい」と力を込めた。神宮から再び快進撃の予感だ。

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