セ界の覇者はどこへ…エース大瀬良でも勝てず5連敗 両リーグ最速10敗

 「DeNA6-0広島」(12日、横浜スタジアム)

 エースでも投壊を止められなかった。広島・大瀬良大地投手(27)が6回9安打4失点で今季2敗目を喫した。連敗中の総失点は46で、今季の総失点75はリーグワーストだ。打線は組み替えも実らず、今永の前に1安打完封負け。唯一の光明は6試合ぶりの無失策か。緒方監督が掲げる「投手を中心とした守り勝つ野球」を取り戻したい。

 大瀬良が顔をゆがめて悔しがった。2点ビハインドの六回、1死一塁。もう1点も与えられない場面で伏兵・伊藤光にまさかの被弾だ。カウント1ストライクから真ん中高め146キロ直球を振り抜かれ、左翼席へ2ランを運ばれた。

 「何とかいい形で流れを持っていきたかった。うまく打たれたこともあったけど、最後の本塁打は良くない。一番反省すべき。こういう状況で投げてはいけないボールだった」

 チームの連敗と投壊阻止をミッションに、マウンドに上がった。相手の今永は絶好調。今季の開幕投手対決となった一戦で、大瀬良が先制点を許した。三回1死三塁から2番楠本の打球は左翼線へポトリ。外角低めへの厳しいコースを技ありで拾われた。続く四回も2死二塁から伊藤光に中前へはじき返され、2点目を献上。次打者は投手の今永だっただけに、何とも悔やまれる結果となった。

 「カード頭を任せてもらっているし、それなりの立場で投げさせてもらっている。今永君も良かったけど、接戦でつないでいかないといけなかったです。しっかり調整して次の試合に臨みたいです」

 大瀬良が5試合ぶりに先発として5回以上投げたが、投壊の流れは変わらない。この夜も2番手中村恭が4点ビハインドの七回に2ランを被弾。連敗中の総失点は46となり、佐々岡投手コーチは「六回だよね。六回からは1回ずつと思ってマウンドに送っている。この球場は終盤での一発に気をつけないといけない」と指摘した。

 チームは5連敗で両リーグ最速の10敗目。借金は13試合目で7まで膨らんだ。チーム総失点75、チーム総得点37もリーグワーストだ。目を覆いたくなる数字が並ぶ中で、6試合ぶりの無失策は光明と言える。緒方監督も「選手も自分たちも反省するところは反省して、また明日に臨みたい」と前を向いた。

 花冷えとなったこの夜、スタンドの左半分に陣取った鯉党は静まり返っていた。連敗トンネルから抜け出し、敵地に鯉の凱歌を響かせたい。

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