田中、鉄人魂受け継ぐ 阪神戦は衣笠氏追悼3連戦

 広島の田中広輔内野手(28)が27日、鉄人魂の継承を誓った。23日に2215試合連続出場の世界記録(当時)を樹立したOBの衣笠祥雄氏が死去した。28日からの阪神3連戦は“追悼試合”として行われる。田中自身は15年4月1日から連続フルイニング出場を継続中。元気な姿でグラウンドに立ち、偉大な先輩に白星を届ける。

 2015年4月1日・DeNA戦(横浜)から始まった連続フルイニング出場は、449試合に伸びた。田中にとってグラウンドに立ち続けることは大きなモチベーションだ。「偉大な記録をつくられたのは知っている。僕も何かの縁で試合に出続けている。少しでも近づけるようにしたい」。衣笠祥雄氏の意志を受け継ぎ、その大きな背中を追いかけていく。

 大先輩は23日、上行結腸がんのため都内で死去した。87年6月に2131試合連続出場を達成し、当時ルー・ゲーリックが持っていた連続試合出場の世界記録を更新した。「鉄人」と呼ばれ、同年に引退するまで2215試合に連続出場。歴代3位の161死球を浴びたが、試合に出続けることがプロとしての矜持(きょうじ)だった。

 田中も出場し続けることを責務と感じている。17日のヤクルト戦(呉)では右手に投球が直撃し倒れ込んだ。負傷交代か?と心配されたがそのまま出場。翌18日も平然とスタメンに名を連ねた。

 「試合に出たいと思うことは野球人として当然のこと。僕はレギュラーなので、どこかがちょっと痛いとか、ああだこうだと言ったら決める監督が大変。毎日、何事もなく試合に出られれば、監督にとって使いやすい選手になると思う」。連続出場への思いを熱く語った。

 28日の阪神戦(マツダ)から9連戦が始まる。初戦は衣笠氏に哀悼の意を示すため試合前に黙とうをささげる。さらに3試合すべてでユニホームに喪章を付けて戦う“追悼試合”だ。負けられない要素がまた一つ増えた。

 チームは20日からの中日3連戦で3連敗を喫したものの、24日からのDeNAとの首位攻防3連戦で3連勝。悪い流れを断ち切り、ゲーム差を2・5に広げた。田中自身は3試合で計5安打1打点。守備でも堅実なプレーでチームを引っ張り、勝利を呼びこんだ。

 「休む怖さ?それはあります。どのタイミングで、いつどうなるか分からない」。わずかなスキも見せない。背番号「2」の「鉄人」が、きょうもグラウンドに立つ。

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