安部、逆転サヨナラ弾でマジック「12」 連覇へのカウントダウン再始動

 9回、サヨナラ2ランを放ち、ナインの輪に飛び込む安部(撮影・吉澤敬太)
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 「広島8-7阪神」(5日、マツダスタジアム)

 最後の最後まであきらめない。広島は6-7の九回1死二塁、安部友裕内野手(28)が右中間スタンドへ人生初のサヨナラ2ランを放った。チームは4連勝で優勝へのマジックナンバー「12」を点灯させた。マジック点灯は今季4度目。もう絶対に消さない。このまま連覇へカウントダウンじゃ!

 熱い男が一振りでチームを地獄から天国へ導いた。真っ赤に染まったスタンドから大歓声が注がれる。「ありがとう」「よくやった」。安部が人生初のサヨナラ本塁打で熱戦にけりをつけた。

 「つないでいこうと思っていましたが、(サヨナラが)あるかなと思ってしまった。欲が出てしまったので、いやいや、と戒めながら打席に入りました」

 2ランで逆転された直後の九回。1死から野間が遊撃内野安打で出塁した。1死二塁となり、2ボール1ストライクからの4球目、ドリスの投じた高め155キロ直球を迷わず振り抜いた。打球は歓声に吸い込まれるかのように右中間へ。チームを救う大きな一発となった。

 「走者がいるということはみんながつないでくれたということ。とにかくつなぎ役で、という気持ちで打席に入っていた」

 得点圏での打席を全てものにして仲間の作ったチャンスを生かした。同点となった三回2死二、三塁では左前へ一時勝ち越しの2点適時打。5-5の七回にも2死二塁で右前へ強烈なタイムリーを放った。

 勝負強さを見せつける。特筆すべきは走者を置いた場面での打撃だ。得点圏打率は・333。「右方向に打てばゲッツーはない、であったり、走者をどう生かすか考えている。狙いが明確に定まっていることが一番結果につながっていると思う」と、高い数字を残している。

 石井打撃コーチは「去年までは1打席目の結果を引きずっていた。だが、今年は試合中に修正できている」と、成長した安部を高く評価する。最後まで諦めない姿勢。緒方監督は「最後に安部の覇気の一打。ミラクル」と驚きの表情を浮かべた。

 2位阪神との3連戦初戦を制し優勝へのマジック12が点灯。連覇へのカウントダウンが再び始まったが「あしたからの一戦一戦。僕自身も変わらず、最後までみんなと一緒に戦っていきたいと思う」と安部。歓喜の瞬間まで気持ちを緩めることはない。

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