岡田12勝目 粘投6回2失点 2軍降格危機に奮起「感覚戻ってきた」
「ヤクルト2-9広島」(3日、神宮球場)
ホッとした表情で勝利の列に加わった。12勝目を挙げた広島・岡田明丈投手は、ベンチ前でナインと勝利のハイタッチを交わした。背水の覚悟で上がったマウンド。6回5安打2失点と先発の役割を果たした。
「(初回は)思ったよりも腕が振れていなかった。それを(ベンチで)言われてから自分の感覚が戻ってきました」
課題とした初回。1死二塁でバレンティンに適時二塁打を浴び、先制点を献上した。しかし後続は抑え、追加点は許さなかった。冷静に投球を見つめ直した二回以降は、本来の力強い投球を取り戻した。
自らの一打で、より一層集中力を高めた。2点リードで迎えた四回2死一、二塁。左翼線へ2点二塁打を放ち、加点した。「前の試合で打った後に点を取られた。同じことを繰り返さないように気を引き締めました」。8月6日・DeNA戦では、打点を挙げた直後に3連続四球を与えるなど突如乱れた。
何度も同じ失敗はしない。前回、前々回と苦しい内容が続き、2軍降格の可能性が浮上する中、結果を残した右腕。畝投手コーチは「今日は合格点。ボールにスピンもかかっていた」と高評価した。
登板数も残りわずかだ。「今日のように粘って投げていきたい」と岡田。歓喜の瞬間へ。最後までローテの座を守り抜く。