誠也2年連続20号 母校の進撃励み!8・1にも優勝M点灯

 「広島7-1ヤクルト」(27日、マツダスタジアム)

 広島の鈴木誠也外野手(22)が2年連続20本塁打をマークした。二回に左翼へ豪快な先制ソロ。この一発で主導権を握ったチームは、10安打で7点を奪い、ヤクルトに快勝した。2位・阪神とのゲーム差は10のままだが、早ければ8月1日にも優勝マジックが点灯する。連覇へ向けて加速する鯉打線。その中心には若き主砲がいる。

 夜空に映えた鮮やかなアーチが、流れを呼び込んだ。蒸し暑さを吹き飛ばす先制弾。沸き起こる歓声の中、鈴木は涼しい顔で、淡々とダイヤモンドを一周した。

 「塁に出ようと思った。感触的にもよかった。(本塁打で)周りの選手が勢いに乗ってくれた。そういうところがよかったです」

 0-0の二回。先頭で打席を迎えた。ブキャナンの投じた内角低めの速球を強振。左翼・バレンティンが2、3歩動いただけで諦めた打球は、瞬く間に左翼ポール際のスタンド後方に運ばれた。

 節目の20号は正真正銘の一発だった。前日27日の巨人戦(京セラ)では初回に左腕・田口から左翼ポール付近へ大飛球。三塁塁審はフェアの判定だったが、半信半疑な顔でダイヤモンドを回った。その後リプレー検証の結果、ファウルと判定され、結局三振に倒れていた。「(投手の)右と左、球場も違いますが、先制点を取りたいと思っていたのでよかった」。1日遅れの“打ち直し”。今回は確実にポールの内側を通した。

 今季から4番に座り、他球団のマークが厳しい中、放った2年連続20本塁打。球団の日本選手では08、09年の栗原(現・楽天2軍コーチ)以来の快挙だ。

 「(20本は)うれしいですけど、特に本塁打は狙っていない。前を打っている先輩たちがチャンスを作ってくれているので、一発というよりかは打点を意識していきたい」。記録よりもチームの勝利を第一に考えている。その結果、こだわりの打点も71となり、DeNA・ロペスと並びリーグトップに立った。

 打撃不振で悩みながら結果を残し続ける主砲だが、母校の快進撃が励みになっている。東東京大会で二松学舎大付が3年ぶりに決勝へ進出。29日に東海大高輪台と甲子園出場をかけての決戦に臨む。「頑張ってほしい。(結果は)気にして見ていました。何とかやってくれるのではないかと思っています」。後輩たちの進撃をパワーに、自らを奮い立たせている。

 早ければ8月1日にも優勝マジックが点灯する。首位を独走する鯉軍団。頼れる4番を中心にこのまま一気に突っ走る。

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