緒方監督、覚悟せよ!V旅行気分は終わりだ、連覇へ鬼指令「オフはない」

 優勝旅行先のハワイ・ホノルルから、広島の選手、スタッフ、家族らが7日午後、広島空港着のチャーター機で帰国した。5泊7日の旅程を終えた緒方孝市監督(47)は、来季のリーグ連覇へ選手に今後の切り替えを強調。「ユニホームを着ている限りオフはないんだ」と12月、1月も、野球に没頭する姿勢を求めた。

 広島空港に降り立った瞬間、穏やかな笑みは影を潜めた。3人の子供を持つパパの顔から、リーグ連覇に挑む指揮官に再び変貌。勝負師として来季の戦いに向かう。選手に求めるのはプロ野球選手としての姿勢、覚悟。旅行を満喫したからこそ口調は厳しくなった。

 「球団にこれだけのことをしていただいたわけだから。本当にリラックスした時間になった。ただ、喜んでいいのはここまでだ」

 他球団も戦力整備を進めながら、打倒広島で向かってくる。今季成し得なかった日本一までの戦いは、相当な覚悟と戦力アップが必要。指揮官は「高いレベルで競争して、ポジションを勝ち取って欲しい。挑戦者として向かっていく。選手にはふさわしい準備をしてもらいたい」と続けた。

 信頼する選手は各自、旅行中も調整に時間を充てた。大瀬良や一岡、岡田にオスカルらは連日キャッチボール。復権を期す福井は、トレーニングを兼ねてダイヤモンドヘッドに登った。ランニングで汗を流す者や、下水流ら野手数人は家族サービスの合間を縫い、早朝からジムでトレーニングに励んだ。競争。ルナが抜けた三塁を安部、小窪らが狙う。指揮官は強く訴えた。

 「何らかの不安な気持ちがあるから、グラブを持ってくるのだろう。よくオン、オフという言葉を使うが、オレは嫌いだ。旅行中でも野球が頭から離れない、絶対。気持ちの向け方は変わらない。ユニホームを着ている限り、常にオンなんだ」

 高い意識を持つ者こそが生き残るプロの世界。旅行に参加しなかった堂林、野間ら若手野手には奮起を求める。「堂林らから下の世代が出てこないと、野手がいなくなる。当たり前のように1軍におってくれないと」。経験は自信に、悔しさはバネにして来季に向かっていく。

 来季オーダーはほぼ白紙。野村、ジョンソンらが候補になる開幕投手も「2月1日に発表しない」と、横一線でのアピールを願う。「絶対に野球から離れてはダメ。たとえ体を休ませたとしても、頭の片隅では考えていて欲しいね」と緒方監督。優勝旅行の締めの言葉として、指揮官が届けた熱いメッセージ。信じる選手らと79、80年以来、37年ぶりリーグ連覇の偉業に挑む。

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