緒方監督、連夜の神采配!スタメン小窪ハマった!炎の先制打
「日本シリーズ・第2戦、広島5-1日本ハム」(23日、マツダスタジアム)
抜てきに応えた選手会長の一撃が、連勝への流れを呼び込んだ。二回1死一塁。「7番・三塁」でシリーズ初出場初先発となった小窪哲也内野手が、フルカウントからの直球をたたいた。右中間を真っ二つに割る先制適時二塁打となり「何とかしたいという気持ちがあったので」と安どの笑みを浮かべた。
前夜、2安打を放った安部に代わっての出場。日本ハム先発の増井は右投手ながら対右打者の被打率が・266で、対左の・218に比べて高い。「右打者の方が打率が高いのは聞いていた」と小窪。用兵の意図をくみ、右方向への打撃で仕留めた。
レギュラーシーズンは69試合の出場にとどまり、打率は・217。リーグ優勝を喜ぶ一方で「悔しい思いもある」と複雑な心境を口にしていた。「なかなかプレーで引っ張っていくことができなかったので」。心に引っかかっていたもどかしい思いを、最高峰の舞台で晴らした。
タイに持ち込まれれば、シリーズの流れを失いかねない一戦で、ベテランがきっちりと仕事を果たした。「打撃コーチが『ぜひ小窪を使ってくれ』ということで」と明かした緒方監督は「期待に応えてくれた」と賛辞を送った。32年ぶりの日本一まであと2勝。選手会長が輝きを放ち、ムードはさらに高まった。