選手会長・小窪がカープを強くした…代打の切り札からチームの切り札へ

 「巨人4-6広島」(10日、東京ドーム)

 悩み苦しみ、眠れない日もあった。今季から選手会長に就任。共に戦う選手を前に広島・小窪哲也内野手は、時に厳しいことも言った。松田オーナーが、鈴木球団本部長が、新井が奮闘を称える。「願いはかなったと思います」。懸命な日々は、最高の形で報われた。

 小学生の頃から中学、PL学園、青学大でも主将を務めた。だが、プロの舞台は勝手が違う。「正直、何をすればいいのか分からなかった。余計なことを考え過ぎました」。初めて託された重責に悪戦苦闘。新井には「誰かが間違っている時は、心を鬼にして言わないといけない」と背中を押された。同時に「全力でサポートする」とも。小窪が悩み、苦しんだ分だけチームは強くなった。

 以前から感じていた野手と投手の溝。昨秋キャンプから互いの意見を聞き回った。「それぞれ気持ちが違うというか。思いや受け取り方が少し違った」。橋渡し役に徹した。春季キャンプ中には菊池や丸と食事会を開催。「彼らが主力になって引っ張っていってくれれば、いい方向に行くと思っていた」。その後も定期的に若手、ベテランと食事を共にし、融和をはかった。

 松田オーナーは優勝の要因に「小窪が選手会長になったのが大きい」と言った。打率・195と自身の成績に納得はいかないが、まとめ役としての功績は計り知れない。「まだ、勝ち抜かないといけない。僕もそういう勝負どころでチームの役に立てるようにと思っているので」と小窪。クライマックス、日本シリーズ制覇へ、残る仕事はまだまだある。

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