広輔が立役者!1番打者で全打席出塁 「声援で緊張も吹っ飛びました」
「セCSファイナルS・第1戦、広島5-0DeNA」(12日、マツダスタジアム)
切り込み隊長が躍動した。1日以来、11日ぶりとなる“真剣勝負”。広島・田中広輔内野手が全打席出塁となる3安打1四球で任務を遂行した。「緊張していたんですけど、ファンの皆さんの声援で緊張も吹っ飛びました」。スタンドを真っ赤に染めた鯉党の大歓声を受け、お立ち台で声を張った。
第1打席で、ブランクへの不安を取り除いた。初回、DeNA先発・モスコーソが投じた147キロ直球を左翼線へはじき返し、無死二塁の好機を作った。「塁に出ればいいと思っていた。ヒットが出たので、力が抜けた」。後続が倒れ、得点こそならなかったが、チームに流れを呼んだ。
三回の第2打席で四球を選び、二進後、丸の適時二塁打で先制のホームを踏み、五回の第3打席で投手強襲安打。さらに七回1死二塁で迎えた第4打席では右越え適時二塁打。緒方監督を「これだけ出塁してくれて、得点につながったのがすごく大きかった」とうならせた。
日本シリーズ進出まであと2勝。「一発勝負ではないけど、負ければ終わりという気持ちでやっている」と田中。上位が引っかき回し、中軸が返す。レギュラーシーズンから続けてきた“普段着野球”をいきなり実践しての完勝発進。背番号2が、その立役者となった。





