松山、会沢競演弾 得意の一発攻勢でヤ山中KO
「ヤクルト3-4広島」(4日、神宮球場)
つかみかけた流れは決して離さない。4番の先制打で動きだした試合。勝利への道筋を作ったのは、広島が誇る強力打線得意の一発攻勢だ。
2点リードの四回。先頭の松山が立て直しを図るヤクルト先発・山中に強烈な一撃を見舞う。カウント0-1からの甘いスライダーを完璧に捉え、右翼席へ運ぶ9号ソロ。「前でさばくというのが(山中の)攻略法。それで結果が出てよかった」としてやったりだ。
6・7月は不振にあえいだが、勝負の8月は打率・366と復調。「状態は上がってきている。もっと結果を出せるように頑張りたい」と9月も、いや、今季最後の瞬間まで、そのバットから快音を響かせ続ける覚悟だ。
そして1死後、今度は会沢がファウルで粘った末の8球目の内角直球を左翼席へたたき込んだ。会沢は「塁に出ることだけを考えて打席に入った」と謙虚に話したが、左翼・バレンティンが打球の行方を追わないほど、完璧な一撃だった。
緒方監督も「今日は打つべき人が打って、守るべき人が守って、一人一人が役割を果たしてくれた」と手応えを口にする。25年ぶりの歓喜の美酒に酔いしれるその日まで、強力赤ヘル打線の勢いが衰えることはない。





