誠也、前田超えじゃ!高卒4年目27発照準

 広島の鈴木誠也外野手(22)が「天才超え」を視界に捉えた。27日の中日戦(ナゴヤドーム)で20、21号と1試合2発を放ち、93年に27本塁打を放った前田智徳以来同球団3人目となる高卒4年目での20本塁打に到達した。29日は休日を返上しマツダスタジアムを訪れた鈴木は残り22試合、球団史を塗り替えて、優勝を狙うチームに勢いをつける!

 驚異的な成長曲線。鈴木は今季、すべての打撃成績でキャリアハイを更新し続けてきた。その先に見えるのは「天才超え」。孤高の侍とも呼ばれた前田智徳が、自身と同じく高卒4年目の93年に記録した27本塁打だ。

 27日の中日戦で2本塁打、今季21本に到達。球団で、高卒4年目でのシーズンの20号到達は68年に21本塁打の鉄人・衣笠祥雄、前田に続く3人目の快挙だった。

 自身は本塁打について「狙っていない」。さらに「天才超え」にも「レベルが違い過ぎます。前田さんが現役のとき打撃練習を見たけど、その弾道でホームランになるのか、って思いました。意識はしてないです」と言った。それでも、これまで通りの打撃を継続していけば、おのずと本塁打数は増えていくはずだ。

 6月には2試合連続サヨナラ弾を含め驚異の3戦連発。11連勝に大きく貢献した。「上位の人たちが良いところで打ってくれている。僕は楽な場面で打席に立たせてもらっている」。チーム打率、総得点、本塁打数などリーグナンバーワンを誇る攻撃陣。自然体を貫ける要因となっている、新井やエルドレッドなど仲間の存在に感謝した。

 強い危機感も原動力になっている。春季キャンプ後半に「右太もも裏」を痛め開幕1軍を逃した。順調にアピールしレギュラーが手の届くところにあった。それだけに「悔しかったし、自分で譲ってしまったようなもの。次は絶対に手放さないという意識を持った」。右翼の定位置を獲得した今でも「打たないと試合に出られなくなる。僕に無駄にできる打席は1打席もない」と唇を結んだ。

 30日から本拠地でDeNA3連戦に臨む。自身の本塁打数が増えれば、必然と白星にも近づく。22歳は「打点を稼いでチームの勝利に貢献したい」と真っすぐ前を見据えた。マジックは「13」。30日にもCS進出が決定し、あと2勝で球団最多勝利数の75に並ぶ。1ページずつ「自分史」を塗り替えながら、栄冠への道を切り開いていく。

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