誠也、初の5安打 惜しくもサイクル逃す
「交流戦、広島2-1ソフトバンク」(5日、マツダスタジアム)
サヨナラ弾でのサイクル安打達成…まで、わずか30センチ足りなかった。記録を「知らなかった」鈴木は塁上で、勝利につながらなかった一打に渋い表情。自身初の5安打を「奇跡です」と謙遜したが、パ首位チームに強烈なインパクトを残した。
同点で迎えた九回。2死走者なしで打順が巡った。打席に入る前に石井打撃コーチから「決めてこい」と背中を押されると2球目、真ん中のカーブを思い切り振り抜いた。ライナー性の打球は左翼フェンス最上部に直撃。この日2本目の二塁打でチャンスメークだ。
「2アウトだったので、ポイントを絞って長打を狙った。入れと思いながら走ったんですけど。悔しいです」
二回に右翼フェンス直撃の三塁打を放つと、五回は左翼線二塁打、七回は左前打をマーク。延長十一回には右前打で出塁した。武田、森、岩崎と好投手相手の固め打ち。2014年5月25日・ヤクルト戦(マツダ)での4安打を上回る、プロ初の1試合5安打だ。
1月の合同自主トレに参加させてもらった、師と慕う内川の前で大活躍。「調子いいね、いいよ」。一塁上で褒められた一方で「裾が切れててだらしないと怒られました」とオチまで付いた。3戦ぶりのスタメンで見せた意地と執念。緒方監督は「あさってからレギュラーとして出てもらう」と最大級の評価で締めた。





