新井あと「6」ズムスタで決める

 「DeNA10-0広島」(20日、横浜スタジアム)

 今季初の完封負けを喫した一戦で、広島・新井貴浩内野手(39)が六回、中前打で唯一の見せ場を作った。通算1994本目の安打で、2000安打に残り6本。節目の大台がいよいよ目前に迫ってきた。22日からは本拠地マツダスタジアムに戻って阪神との3連戦。生まれ育った地元で、古巣相手に偉業到達を狙う。

 今季初の完封負けを喫した試合後、新井はすぐに次戦へ目を向けた。大敗の中で左翼席が沸いた4番の一打は、プロ通算1994本目の安打。最後まで勝利を信じて戦った1本だ。22日からは本拠地で古巣阪神を迎え撃つ。

 「何もないよ。またあさっての試合に向けて、しっかりやっていく。それだけだから」

 バスへと続く長い帰路。敗戦に表情は険しかった。この日の見せ場は六回、2死で巡った第3打席だ。好投するモスコーソに1-1から3球目、内角の138キロシュートに逆らわなかった。打球は飛び付く遊撃・倉本の右を、瞬く間に抜けた。

 勝敗に寄与せぬ1安打に、興味は示さなかった。連勝を狙った一戦。モスコーソの前に打線は沈黙した。「中盤と七回のチャンスでね。本当に1点を…。穴を開けてくれれば、流れが変わるところだったけど」とは緒方監督。少ない好機をモノにできず、勝負どころでのあと1本を悔やんだ。

 四回、2四球とエルドレッドの右翼線二塁打で2死満塁。堂林が空振り三振に倒れた。「初球、甘い球を振ることができなかったのが悔しいです」。七回は2死一、三塁で、田中が二ゴロに倒れた。「相手に粘って投げられた。その流れの中での大量失点」と指揮官。結果的には大敗だが、競り負けた1敗だ。

 開幕から20試合で11勝9敗。3位に転落したが、攻撃の形は確立されつつある。好調の上位打線で好機演出。中軸以降で得点につなぐ。「1、2、3番がノーヒットだと点が入らない」と田中。結果的に敗戦に直結したが、緒方監督は「長いシーズン、こういう試合もある。しっかり切り替えて広島に帰って戦いたい」と前を向く。

 「完膚なきまでにやられたので、切り替えてやるしかない」と丸。新井の2000安打も目前だ。22日から古巣阪神を相手にして、本拠地到達にノルマは6本。「数字は全く気にならないよ。勝てばそれでいい」と勝利に全力を注ぐ。打線に欠かせぬ4番打者を中心に、一丸野球で白星を勝ち取っていくだけだ。

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