田中&菊池W好守で「黒田完封」を援護
「広島3-0巨人」(2日、マツダスタジアム)
緑が美しい天然芝の上で躍動した。広島・黒田の完封を支えたのは、菊池と田中の二遊間コンビだ。縦横無尽に動き回ってみせた鉄壁の守備。今季、掲げる「投手を含めた守り勝つ野球」を体現した。
まずは二塁の菊池。0-0の二回1死、堂上の一、二塁間への当たりだ。飛びついた一塁新井が及ばなかった打球を、回り込んで捕球し素早く一塁へ。「黒田さんの気持ちが伝わってきた」。ベースカバーに入った右腕に送球し出塁を許さなかった。
田中も続く。0-0の三回2死。長野の高く弾んだ打球に一瞬でギアを上げて反応し、ショートバウンドでグラブに収めた。ゴロを打たせてアウトを積み重ねるのが黒田のスタイル。田中は「しっかりと準備をして守らないといけない」と力を込めた。
2人は緒方監督から内野のリーダーに指名されている。その期待に応えようと春季キャンプでは行動を共にするなどして連係を磨いてきた。試合中はマウンドに向かい投手に積極的に声を掛ける姿も目を引く。「2人でチームを引っ張ろうという話をしている」と田中。その自覚が何よりも頼もしい。
目指す野球でつかみ取った大きな白星。「広輔(田中)と菊池が素晴らしいプレーをしてくれた。守り勝つ野球、ここにあり、だ」。緒方監督の声は、自然とはずんだ。





