黒田から始まった…Vロード第一歩

 「広島3-1DeNA」(26日、マツダスタジアム)

 広島・黒田博樹投手(41)が7回で9安打を浴びながら1失点の粘投。レジェンド右腕の力投に呼応するように、打線も六回に4本の安打を集中させて逆転し、チーム一丸となって今季初勝利をつかみ取った。黒田は節目の200勝まで残り6勝とした。27日も勝って、カード勝ち越しを決める。

 試合終了はベンチの最前列で見届けた。大きく息を吐き、ゆっくりグラウンドへ。厳しい表情のまま、勝者の列に加わった。まだ1勝。笑みはない。連敗は避けたかった一戦、黒田が粘りの投球で鼓舞した。7回9安打1失点。今季初勝利だ。

 二回以降は毎回走者を塁に置いた。五回。2死一、二塁から荒波に対して初球。真ん中に入ったスライダーを狙われ、右前打で先制点を献上した。だが、二回はルナの好守で併殺。六回は2死二塁から右前打を許したが、右翼手・天谷の好返球で追加点を阻止した。

 「若いころは相手をねじ伏せる投球を目指したが、いまはそれができないので。大事な場面でなければ、ヒットはOKと思って」

 全98球。新球のチェンジアップにカーブ、右打者の内角にカットボールなど、41歳にして新たなスタイルを見せた。六回、2安打の筒香は、内角のツーシーム「フロントドア」で一ゴロに。勝ち越した七回は、スライダーを軸に無失点に抑えた。不惑を超え、円熟味を増した投球。進化した姿がそこにあった。

 いくら年月を重ねても、エースの矜恃(きょうじ)は胸にある。「これは僕の個人的な考えで、古いのかもしれないけど」。前置きした上で、明かしたのは「先発完投」、「勝敗を決める投球」だ。昨季、何度も続投を志願した。「チームが求めるなら」と、フル回転をいとわない。骨身を削って、チームを背負ってきた。

 「勝っても負けても、白黒をつけるのがエース。エースである以上、先発完投してほしい。特に今の野球は分業制だからこそ、完投してリリーフを休ませてあげる。それがチームの力になっていく」

 新たなエース出現を願うからこそ、ナインに背中で語りかける。投げる理由を探したオフ。ファンの思いと、続行を願う若い投手の声が、最大の決め手になった。日米通算194個目の勝利。節目の記録は通過点だ。「マウンドに上がれば1つでも多く勝ちたい。たくさんのお客さんの前で勝ててよかった」。赤く染まったスタンドが揺れる。まだ1勝。黒田博樹を求める声に、結果と姿勢で応えていく。

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