新井新打法挑戦!長打追求グリップじゃ

 広島・新井貴浩内野手(39)が4日、今季のテーマを「目いっぱい振り切ること」と明かした。今季はグリップエンドに小指と薬指を掛け、昨季より指1本分、長く持つスタイルに変更。本塁打こそ出ていないが、実戦では13打数6安打と好調。39歳にして新たな進化を目指している。

 高い放物線を描いた新井の打球が、左翼スタンドで跳ねる。エルドレッドら外国人選手との打撃練習でも、飛距離はヒケを取らない。2016年シーズンに挑む新打法。2000安打を目前に控える男が求めたのは、さらなる進化だ。

 「今は(バットを)目いっぱいに持って、しっかり振り切ること。そこにテーマを置いて打席に立っている」

 キャンプから実戦6試合で13打数6安打の打率・462と好調を維持する。その裏に隠されたマイナーチェンジ。昨季より指1本分、バットを長く持ち、小指と薬指の間付近にグリップエンドを掛けた。ヘッドを利かせて遠心力を利用した打法で「大きいのを打ちたい」と大きな野望を胸に秘める。

 プロで生き抜いた17年の経験、努力の積み重ねで打撃技術は向上。「やろうと思えばポイントを引きつけて、逆方向に打つことはできる」と言う。05年に本塁打王に輝いたが、昨季は7本塁打。見つめ直したのは、フルスイングの重要性。オフからキャンプを通じて、徹底的に下半身を鍛え直し、バットスイングに重きを置いた。

 今季の新井は長打を求められる役割を担う可能性が高い。実戦では6番、7番で2試合ずつに出場。ルナやエルドレッドが中軸を担うことで、得点圏での打席が多くなるだけに、「飛距離」「強い打球」は不可欠。その意識が好調の裏にある。

 「シーズンに入ればいつも長く持つわけじゃない。状況によって変えていくこともある。例えば1死で三塁に走者がいて、追い込まれたら(バットを)余して打つこともある」

 チームを勝利に導くために、必要な役割に応えていく。あと29本の2000安打に加え、史上42人目の300本塁打まで13本。積み上げた実績に関係なく、変化を恐れぬスタイルは黒田に通ずる。「結果も内容も求めながら、状態を上げていきたい。しっかり振り切っていきたい」。2016年のテーマは、フルスイング。変化の先に進化を目指す。

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